盲目の梟 の商品レビュー
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短編集。どう評していいのか、わからない。社会的慣習や道徳観の違いもあって、登場人物の心の動きと行動に同調することはかなり難しい。どの作品にも感じられるのは、皮肉、孤独、傷つきやすい自意識。読みすすめるうち、不思議な暗い世界に沈んでいき、狂気に浸食されていく感じがしてくる。 作者は西欧化された人のようだが、強い貞操観に苦しんだ人なのではという気がした。それはパムクの「雪」に似ているかもしれない。しかし美意識はこちらが勝る。 わざわざパリへ出向き、周囲に迷惑が掛からない配慮のうえガス自殺を遂げたという作家らしい。
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短編の中で特に好きだったのは表題作の「盲目の梟」!不気味な夢を見ているような展開のなかで、小説の中で小説が作られている感覚は、なんとなく「書く」という行為について考えさせられた!個人的にイスラム圏の雰囲気がフラットになってきた感覚も良かった!
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[関連リンク] 信仰、思弁、寓話 - なんて退屈。: http://d.hatena.ne.jp/wtnbt/20130523/1369832445
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