キツネのおとうさんがニッコリわらっていいました の商品レビュー
きつねの登場する絵本を読んでいると、きつねの造形にいくつかのパターンがあるように感じられてくる。例えばずる賢く、人に迷惑をかける(と考えられている)きつね。心優しくみんなを助けようとするきつね。この絵本の場合は、やろうとしたことが裏目に出て、良い奴だと勘違いされ、実際それが自分の...
きつねの登場する絵本を読んでいると、きつねの造形にいくつかのパターンがあるように感じられてくる。例えばずる賢く、人に迷惑をかける(と考えられている)きつね。心優しくみんなを助けようとするきつね。この絵本の場合は、やろうとしたことが裏目に出て、良い奴だと勘違いされ、実際それが自分のアイデンティティとなるパターンのお人好しなきつねです。類似作品として思い浮かぶのはあまんきみこさんの『きつねのおきゃくさま』ですね。 展開も結構似ていて、こぶたを食べようとする→すんでで見つかり逆に仲良くなっちゃう、の繰り返しです。とてもわかりやすいお話で、もう最初から「このきつねのお父さんは悪いことしようとしても上手くいかないのび太タイプなんだな~」とほっこり。 んでまあ、予想通りこぶたを一匹も捕まえることはなく、自宅に帰ってくるわけですが、最後がいいですね。その日にあったことを奥さんや子どもたちに全部つつみ隠さず話し、見栄を張ることなく、「こぶたは食べらんないわ~」というオチ。そういうさっぱりとした気分が私は好きでした。 この絵本でおもしろい点はこぶたたちが、”きつねという存在を知らない”という点でしょうね。これによりきつねの「お人好し」エピソードに転がっていくわけですが、つまりそれは、最初の出会い方次第では敵対関係ではなく友だちになれるかもしれないこと。イメージによって「自分自身」でさえもカテゴライズしていること、そういうことを教訓として読み取れそうな気がします。まああんまり意味を見いだそうとし過ぎるのもつまらない気がするので素直に「ああ、仲良くなってよかった~」くらいのテンションで読むのがいい読み方だとも思いますが。 また、宮西達也さんの絵本は初めて読んだのですが、絵が特徴的なぶん、お話は割とスタンダードに感じます。他の作品もそうなのかはわかりませんが、この絵柄でもスーッとすぐに入り込んでいけるってよく考えるとすごい。 そんなこんなで、ほのぼの笑顔になる絵本でした。
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みやにし先生らしいはなしでした。 優しいキツネのおとうさん。 ニッコリ笑って最後にいったこととは??
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みやにしたつやさんのお話はこっけいで大好き。 でも家族愛に満ちていて、読み聞かせている親のほうが泣けてくるのだ!
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- ネタバレ
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みやにしたつやさん絵本。 このキツネをみると・・。個人的に幼稚園の発表会を思い出す。 子豚を食べるつもりのキツネのお父さん、優しくって大好き。
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「カブリッと かじろうと した その ときです......」でページをめくるワクワク感がたまらない。
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おいしいコブタを食べなかったかわりにとってもいいものをたくさん抱えてキツネのおとうさんはニッコリです。
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これも、みやにしたつやらしいお話。 ユーモラスで、ほろっとさせられる。 (2008年9月 図書館)
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