細胞の意思 の商品レビュー
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養老孟司さんのオススメ本の一つ アミノ酸が構成している炭素と水素と違うように 細胞というのはそれを分解して理解しようとしては間違える 細胞を理解することが生命の理解の第一になる、 と考えている 細胞が人間と同じように思い悩み予測し相対し決意し、決定する生き物 意思を持つ-自発的、主体的な考えを思い何かをしようとする 脳や脳の働きとしての意思のルーツは細胞である 細胞がしているのは私たちが車に乗って買い物へ行くという日常の行動と本質的に違いはない 働いているのは細胞かメカニズムかへの良い設問として 「100m競走のピストルが鳴りました。走っているのはランナーですか、筋肉ですか」 答えはランナー 筋肉はより早く走れるようにランナーが鍛えたもの "生きようとする細胞の「意思」、周囲の状況にいち早く把握してしようとする細胞の「監視行為」、死に抵抗する細胞の「創意」、このような能力を細胞にみとめることが、生き物に対する私たちの理解を大きく前進させる鍵であり、これができるか否かに、生物学の行く末がかかっていると、私は考えています。" あとがき "もともと人間が自然の成り立ちを知りたいと思ったのは、なによりも自分たちがどこから来て、なぜここにいるのか、生きているとはどういうことなのかを理解したかったからではないでしょうか。 そのために自然を解析し、生き物を見つめてきたのです。" "生きている私たちの「人間」を知るための最初の一歩は細胞から。生き物の最大の特徴である「自発性」の根源としての細胞を理解できずに人間を理解することはできないでしょう。その細胞は、膨大な種類と数の化学反応の、想像を絶するほど複雑なバランスのうえに成り立っているのもです。走り続けることで成立しているこのようなシステムを、分子メカニズムとしてとらえ尽くすことはできません。 中略 私たちが細胞を「生き物」として認めることができさえすれば、これまで気づけなかった多くのことが見えてきます。細胞を私たちと同じ生き物と認め、共感を持ってこれに寄り添うことが、やり方によってはけっして擬人的でも、情緒敵でも、非科学的でもなくできることを、私は本書で実例をもって示したつもりです。" マボヤ 東北での珍味のホヤが脊椎動物の最初の片鱗としての細胞を持っているとか 原始生殖細胞は受精わずか1ヶ月で次世代への細胞を作り始める準備をするとか 生命最初の大気は酸素なかったけど、酸素ができたから、初期の生命(バクテリア)にとって酸素は有害だったから酸素をエネルギーに変えるミトコンドリアというバクテリアを細胞の中に入れた 細胞は原核細胞 パプロイド(単細胞) ディプロイド(有性生殖で合体、2重ラセンDNA持っている) の3つ 二重らせんのディプロイドは分裂回数に制限があり、死がある イオン化したものは細胞は受け取るが イオン化してないものは受け取らない 排泄アンモニアにして出していくとか 細かな細胞のメカニズムなどを説明してて生物とってない私のような人間にはちょっと理解が難しいけど面白かった 色々世界観が広がる感じ
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細胞の「仕組み」の解説はそれはそれでおもしろいのだけど、意思というところはそれほどの内容ではなかった。 擬人化を問題にするつもりはないのだけど、では擬人化とどう違うのかとか、意思とはなにか、というあたりが深くなくて細胞の「構造」には詳しくなった気はするけど。
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ちょっと読むのに時間がかかってしまった。そのため、途中でノーベル化学賞受賞の話が出た。たぶん、本書で細胞の動きを観察するのに使われている技術も、下村先生の発見からはじまっているのかもしれない。さて、細胞に意思があるとは「?」なのですが、でも、細胞の動きを観察していると、意思がある...
ちょっと読むのに時間がかかってしまった。そのため、途中でノーベル化学賞受賞の話が出た。たぶん、本書で細胞の動きを観察するのに使われている技術も、下村先生の発見からはじまっているのかもしれない。さて、細胞に意思があるとは「?」なのですが、でも、細胞の動きを観察していると、意思があるとしか思えないのです。どうしてそっちってわかるのとか、なんでみんな上手に集まるのとか、そんな感じです。ただし、とってもくわしく実験の様子が書かれているのですが、ほとんど私にはついていけませんでした。なんとなく、雰囲気を感じることができただけです。本当はビデオで見せてもらえるのが一番なのかもしれません。そういう意味では、やはり公開講座なんかに参加するほうがいいのでしょう。どこかでやっていればいいのだけど。しかし、本書を読み終わって思うに、本当に福岡伸一さんは、一般人のハートをつかむのがうまいのだなあ、と感心してしまいます。
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細胞が意思を持った生き物だということを 学会の注目を集める危険を侵してまで しっかりと主張している内容であり 信頼も置けると思うしとても愉しく読む事が出来ました 正に私達人間社会の縮図だとも思えるし 部分と全体の関係を外してひよらずに 自己主張にかまけず前を向いて生きる姿に 人...
細胞が意思を持った生き物だということを 学会の注目を集める危険を侵してまで しっかりと主張している内容であり 信頼も置けると思うしとても愉しく読む事が出来ました 正に私達人間社会の縮図だとも思えるし 部分と全体の関係を外してひよらずに 自己主張にかまけず前を向いて生きる姿に 人間も我を取り戻すチャンスがあるのではないかと 希望を抱ける内容です 生命の膨大な歴史を早回しのドラマに仕立てで 見せてくれる細胞の生き様を通して 生命本来の姿勢を目の当たりにするようでもあります 生半可な知識によって道を外し 暴力に依存する迷路に迷い込んだ人間が 今後どう舵取りすればいいのかの ヒントとなってくれているようですらあるように見えます 私の中にも60億という途方もない数の組織があり その歴史と未来があり 私の外にも家族があり友人がいて 似て非なる瀕死状態の社会があります この大自然の無限の営みを感じることで 現状の社会を見直すことができれば 自滅へと向かう侵略行為を打開する方向性も 示すことができるかもしれません 抜粋要約 細胞たちは部分的な諸手続きに関するメカニズムに 操られているのでなく もう少し大きな個としての最終的な姿をイメージしている その姿に近づくために集中して工夫をこらしている これらはDNAの範疇にはいらない 何故なら遺伝はDNAを部品とする立場の細胞自身なのだ DNAは部分のレシピーをコピーで伝えるだけで 全体像は細胞自体が持って分裂増殖していく 生命そのものでもあり全体と部分の関係で連鎖している 生き物は縦横に繋がることで相補的に満たされ 環境とも自律的に参加して共生する 生き物が外部に対して搾取したり毒となる状態で 垂れ流しにすることは衣食住を失うことになる自殺行為に ほかならない
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細胞は懸命に健気に生きようとしている。 細胞をひとつの工場に見立てたところはアンチ・オイディプスの欲望する機械の描写と重なった。 やっぱり生きるっていいなぁ~
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「細胞には意思がある」という著者の主張であるが,結局「観察者の心理状況を研究しているだけ」かと思う.
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[ 内容 ] 体内に異物が侵入すると、自らをカーペットのように広げ、仲間たちと協力し合いこれを覆ってしまう大食細胞。 目的地である生殖巣に向かって、さまざまな困難を乗り越え胚の体内を移動する始原生殖細胞。 外的変化にしなやかに対応しながら的確に行動する細胞たちのけなげな姿を生き生きと描き、生命を分子メカニズムの総体ととらえる硬直した発想を超えて、細胞こそが自発性の根源であることを力強く打ち出す。 生命という複雑な現象の本質に迫る野心作。 [ 目次 ] 第1章 細胞には三種類ある 第2章 細胞たちの華麗な組みダンス 第3章 細胞の思い、人間の思い 第4章 始原生殖細胞の旅 第5章 胚の細胞は、けっして赤ちゃんじゃない 第6章 細胞は生き続けたいと思っている 第7章 極限状態から立ち直る細胞たち [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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細胞は生き物だ。彼らに共感をもって寄り添うこと、これなしに生命や人間を理解することはできないのではないか。彼らにも意思、すなわち、自発性があるのである。
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