生物と無生物の間 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1956年刊行。著者は千葉大学医学部教授。生物とは何か、というのは生物学の古典的命題だが、本書はウィルスを素材に検討していく。ただ、ウィルスの実態説明が本書の主題ともいえるか。
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終始一貫、「ウィルス」の話である。著者は生物と無生物の間に存在する代表例としてウィルスを挙げている。本書の構成は①ウィルス学の歴史②ウィルス病のケーススタディ③ウィルスの性質、構造についての考察④ウィルスは生物か無生物かについて、という流れになっている。ウィルスの理解を通じて、生...
終始一貫、「ウィルス」の話である。著者は生物と無生物の間に存在する代表例としてウィルスを挙げている。本書の構成は①ウィルス学の歴史②ウィルス病のケーススタディ③ウィルスの性質、構造についての考察④ウィルスは生物か無生物かについて、という流れになっている。ウィルスの理解を通じて、生物と無生物との間にある境界線をもう一度よく考えてみようというのが著者の意図なのであろう。だが、本書の肝である「ウィルスは生物なのか無生物なのか」について著者は”「ウィルスは生物か無生物か」という問いは実質的にはほとんどその意味を失うと言ってよい”と答えている。。。。この本の題名は「ウィルスとは何か?」ぐらいにしておいた方が良かったかもしれない。
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福岡さんの本を機縁に読んだが、時代の差で、その格調高くて、しかも親しみの持てる文章に、惹かれた。 内容的にも、このタイトルであれば、このウイルスの内容の方が、より適切な気がした。
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難解な部分もあり、また古い本なので情報の更新が必要な部分もあるのですが、ウィルスの興味深い世界を覗き込むことができました。ただ、技術的な話が多かったのがちょっと残念です。
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