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子どもと育つ の商品レビュー

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2014/04/11

 吉岡氏は、よく「テレビ寺子屋」でお話しされているのを観ていました。残念ながら、もう亡くなられてしまいましたが、我が家にも父の買った本がありました。  タイトルがまず素敵ですが、内容も素晴らしいですね。恐らく吉岡氏が先生をされていた頃のエピソードなのだと思いますが、素直に輝いて...

 吉岡氏は、よく「テレビ寺子屋」でお話しされているのを観ていました。残念ながら、もう亡くなられてしまいましたが、我が家にも父の買った本がありました。  タイトルがまず素敵ですが、内容も素晴らしいですね。恐らく吉岡氏が先生をされていた頃のエピソードなのだと思いますが、素直に輝いている子どもの姿がたくさん紹介されています。そういう子どもが大勢登場するのは、吉岡氏が一人一人の子どもをしっかり見つめ、素晴らしい指導をされていた何よりの証なのだと思います。もし私だったら、どの教え子の、どんなエピソードを紹介できるのだろうか…。  内容はエッセイ風で、様々な教育問題を、体験を交えてユーモラスに、そして真摯に語っています。最近の教育書にありがちが、評論家がむやみに学校を批判するのではなく、教師の立場から、率直に学校に、そして家庭に様々な提言をしているのが新鮮です。こういう本が最近見られないのはどうしてなのでしょうか。  最後に、吉岡氏のお人柄が忍ばれるあとがきで結ばれています。「ぜひ御批判、御指導ください。」きっと、『子どもと育つ』という書名のとおり、いつまでも学ぶ姿勢を持ち続けていた方なのだろうと思いました。  余談ですが、この本を書かれた当時、大阪府指導主事、大阪社会事業短大保育科講師とあります。今の指導主事では、時間的にも服務的にも、そして実力的にも吉岡先生の真似はできないですね。

Posted byブクログ