「はかなさ」と日本人 「無常」の日本精神 の商品レビュー
計ると儚い 計ることができないという意味から,はかないという言葉が生じた. それが空しさや無常観にもつながっていき,日本文化におけるわびやさびといった価値観にも繋がっていく.
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[ 内容 ] この世ははかない、人生はむなしい…。 心の根底に横たわる、この無常感を乗り越えるべく、古くから日本人はさまざまないとなみをなしてきた。 和歌や随筆、謡曲などをさぐってみると、それらは大きく、「夢の外へ」、「夢の内へ」、「夢と現のあわいへ」の三つに分けられる。 この世...
[ 内容 ] この世ははかない、人生はむなしい…。 心の根底に横たわる、この無常感を乗り越えるべく、古くから日本人はさまざまないとなみをなしてきた。 和歌や随筆、謡曲などをさぐってみると、それらは大きく、「夢の外へ」、「夢の内へ」、「夢と現のあわいへ」の三つに分けられる。 この世が夢のごときものであるならば…。 「はかなさ」をめぐる日本人の精神史をたどる。 [ 目次 ] 1 現代日本人の無常感(「はかない」気分;「はか‐ない」とは ほか) 2 「夢の外へ」(「浅き夢みじ」―「いろは歌」の決意;地獄・極楽とは何か―『往生要集』のしかけ ほか) 3 「夢の内へ」(「妄執」のゆくえ―謡曲の鎮魂;「一期は夢よ ただ狂へ」―『閑吟集』の狂と情 ほか) 4 「夢と現のあわいへ」(「ありがたき不思議」―『徒然草』の存在理解;「ありてなければ」の美意識・倫理―「幽玄」「やさし」 ほか) 5 ふたたび、現代日本の無常感(「人間の安心」論―近代日本の「無」の思想;「夢よりも深い覚醒」―見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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色は匂へど散りぬるを わが世誰ぞ常ならむ 有為の奥山今日こえて 浅き夢みじ酔ひもせず 匂うがごとく花は咲き誇るけれども、すべて散ってしまうものではないか。この我らの世界において、いったい何が、誰が常であろうか。常なるものは何一つない。だから私は無常やこの世を奥山超えていこう。こ...
色は匂へど散りぬるを わが世誰ぞ常ならむ 有為の奥山今日こえて 浅き夢みじ酔ひもせず 匂うがごとく花は咲き誇るけれども、すべて散ってしまうものではないか。この我らの世界において、いったい何が、誰が常であろうか。常なるものは何一つない。だから私は無常やこの世を奥山超えていこう。こちら側の浅い夢なんか見ていないで、酔っ払ったなんかいないで 新井満 自由訳般若心経 上杉謙信 四十九年一酔の夢、一期の栄華は一杯の酒にしかず、柳は緑にして花は紅
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はかなさ(生きている現実)=夢について、日本人がどのように向き合ってきたのかを考察した一冊。「死」についてわからないのは古今東西共通のことで、その点から考えればどの時代、どの場所の人間でも共有できる感覚があるのだろうなと思った。蜉蝣のような自身を、そして周りの人間を、それゆえにい...
はかなさ(生きている現実)=夢について、日本人がどのように向き合ってきたのかを考察した一冊。「死」についてわからないのは古今東西共通のことで、その点から考えればどの時代、どの場所の人間でも共有できる感覚があるのだろうなと思った。蜉蝣のような自身を、そして周りの人間を、それゆえにいとおしむことが人にはできるのかもしれない。
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平凡社の本はおもしろい。 『色は匂えど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有為の奥山 今日越へて 浅き夢見じ 酔いもせず』 はかなさの根源。
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2008/3 日本思想史を『無常』をキーワードにして解いている。主に、文学作品を元に、夢と現実との関係性を解明することで、はかないという日本独特の感情を読み解いている。
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