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2017/08/17

日中戦争の初期に、東京日日新聞(現・毎日新聞)にふたりの日本軍 将校による「百人斬り競争」なる記事が掲載された。 戦後、この新聞記事を元にふたりの将校は南京軍事法廷で戦犯とされ、 刑場の露と消えた。 そのふたりの遺族が、記事は捏造であったとして訴訟を起こしたが 最高裁で棄却さ...

日中戦争の初期に、東京日日新聞(現・毎日新聞)にふたりの日本軍 将校による「百人斬り競争」なる記事が掲載された。 戦後、この新聞記事を元にふたりの将校は南京軍事法廷で戦犯とされ、 刑場の露と消えた。 そのふたりの遺族が、記事は捏造であったとして訴訟を起こしたが 最高裁で棄却される。 その無念の思いから本書の執筆に至ったのであろうが、感情的な文章の 連続にいささか食傷気味である。 捏造された記事が原因で処刑され、名誉さえも回復されない遺族の 気持ちを考えたら仕方ないのであろう。しかし、あと少しの冷静さ が保たれていると読み易いのだけれど。 戦時中、国威発揚の役割を担った新聞だから、皇軍兵士たちの意気込みは 凄いんだぞという記事にしたかったのだろうな。そして、日本が負けて 軍事裁判が行われるなんて考えもしなかったのだろう。 狂った時代のメディアの罪の参考になる。 それにしても裁判の過程で被告となった毎日新聞社の「新聞に真実を報道 する法的義務はない」って主張には目がテンだったよ。 だったら、新聞は何を報道するんだ?全国紙でも東京スポーツと同じ でいいってことなのか。阿呆か…。

Posted byブクログ