入試評論文読解のキーワード300 の商品レビュー
タイトルにある「入試」という語は気にしないように。入試以外における評論文あるいは論説文の読解にも使える知識がこの本には詰まっている。 そう、この本は受験生のみならず基礎的な教養を身につけたいという人にオススメできるものなのだ。というか、大学生であっても日本語の語彙が少ない人は少な...
タイトルにある「入試」という語は気にしないように。入試以外における評論文あるいは論説文の読解にも使える知識がこの本には詰まっている。 そう、この本は受験生のみならず基礎的な教養を身につけたいという人にオススメできるものなのだ。というか、大学生であっても日本語の語彙が少ない人は少なくないはず。学生でそういう状態ならば必読に値するだろう。というのも、主に「説明文(⇔小説文・随筆)」にて展開される難しい日本語の語句のみならず、その背景にあると思われる思想とさらにその思想の簡単な歴史までもが解説されているのだ。 現代文は日本語、自分はネイティヴの日本人だからなんとかなるっしょ。 こんな考え方は甘いと思う。わからない言葉はわからない。たとえその場でのコンテクストからなんとなくは分かったとしてもその言葉に込められた含意までは理解しきることは不可能であろう。せっかく自分の智を広げる機会にあってもそのように非効率的になるのは非常にもったいないことであるとは思いませんか。たった300個の難しい日本語について知るだけで、自分の智は格段の進歩を遂げることになることだろう。自分たち日本人の思想背景も知ることになるだろう。こうなればニュース・新聞をはじめとした小難しい単語が飛び交う世界も恐れることはなくなる。むしろ面白く感じてくるだろう。 受験生(を経験した人も)なら、英単語を1500〜2000語近く覚えるでしょう?古文単語もたくさん覚えるでしょう?それと同じで現代日本語の難単語も外国語的な感覚で、語彙をできるだけ多く習得すればするほど今まで以上に日本語がわかるようになることは間違いない。 世界は言語によって把握される。 その言語の語彙が少なければ自分の世界は言語による制限以上に狭い理解しかしていないことになる。逆に語彙が増えれば自分の世界はそれだけ広がっていくのだ! (*この本以外にも同様の著作があるが読んでいないので、絶対的な評価となってしまっているのはご愛嬌)
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これさえあれば入試に関する限り語彙力で困ることは無いでしょう。説明やレイアウトは堅めですが、解説の深さ・解りやすさはこの手の参考書ではダントツです。ちなみにカタカナ編は特に必要ないと思うよ。
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