グリム兄弟 メルヘン論集 の商品レビュー
読み始めてすぐに「失敗した」と思った。翻訳物である上に、本書はグリム兄弟が各童話の背景にある文化や宗教、風俗等々を論じた「論文」なので、読みにくい要素がダブルパンチたった。あとがきで訳者自身が「語学的にも難解だった」と語っているくらいだった。 グリム兄弟は作家というより、学者だ...
読み始めてすぐに「失敗した」と思った。翻訳物である上に、本書はグリム兄弟が各童話の背景にある文化や宗教、風俗等々を論じた「論文」なので、読みにくい要素がダブルパンチたった。あとがきで訳者自身が「語学的にも難解だった」と語っているくらいだった。 グリム兄弟は作家というより、学者だったんだろう。
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借りたもの。 グリム童話編纂者による、各童話のメルヘン論集。 個々の話の内容に対する解説ではなく、メルヘンがあらゆる国、あらゆる地域に存在し、それらに共通項があることを見出している。 バジーレ『ペンタメローネ「五日物語」』( http://booklog.jp/item/1/44...
借りたもの。 グリム童話編纂者による、各童話のメルヘン論集。 個々の話の内容に対する解説ではなく、メルヘンがあらゆる国、あらゆる地域に存在し、それらに共通項があることを見出している。 バジーレ『ペンタメローネ「五日物語」』( http://booklog.jp/item/1/4469243698 )やペローの童話集( http://booklog.jp/item/1/4003251318 )に関しても言及。 イタリアとドイツ、方言の誤訳?や置き換えの可能性も含めて、メルヘンを多角的に検証していることが伺える。 “メルヘンとは何か”を体系化する試みの布石ともいえる本。 それはJ.R.R.トールキン『妖精物語の国へ』( http://booklog.jp/item/1/4480038302 )、ジョーゼフ・キャンベル『千の顔をもつ英雄』( http://booklog.jp/item/1/4150504520 )、そしてミヒャエル・エンデのファンタジー論に続くのだろう。
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