炎の聖少女 の商品レビュー
第2巻は1巻よりも昔の時代を舞台にしたメロドラマ。 どうやら『ヴェヌスの秘録』シリーズは、基本的にエンターテイメント性を重視していると見ていいかな、と思う。 ストーリー的にはオーソドックスなもので、予想外のポイントは無かったが、抑えるべきポイントをきっちり抑えているのは流石。
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架空の町ヴェヌスがヴェ・ネラと呼ばれていた頃、異国ユルネイアとの戦を控えた<都>では、教会を我がものとしようとする≪神の子羊評議会≫の勢力が勢いを増していた。 そのような情勢の中で、薪商人の使用人、ヴォルパ(狐)と呼ばれる少女の特異な力に気付いた大司教ダニエリュスは、彼女を聖女...
架空の町ヴェヌスがヴェ・ネラと呼ばれていた頃、異国ユルネイアとの戦を控えた<都>では、教会を我がものとしようとする≪神の子羊評議会≫の勢力が勢いを増していた。 そのような情勢の中で、薪商人の使用人、ヴォルパ(狐)と呼ばれる少女の特異な力に気付いた大司教ダニエリュスは、彼女を聖女として教会に迎え入れる。 様々な奇跡を顕すヴォルパ。 彼女に強い想いを抱く、神の戦士・クリスチアーノ。 やがて二人は、都をとりまく時の流れに飲み込まれていき・・・。 シリーズ一作目の「水底の仮面」より、こちらの方が時代がだいぶ前のようです。 異教徒=火刑って流れは、ヨーロッパの暗黒時代のようですね。 狂信的な神の子羊評議会のメンバーが「薔薇の名前」の異端審問官ベルナール・ギーを思い起こさせます(あちらの方がより知的ではありますが・・・) 正直クリスチアーノとヴォルパの事は、なるようになるだろうと気にもしませんでしたが、ダニエリュス様の計画が頓挫してしまったのが悲しかったです(泣)! 結局ヴォルパの力っていうのは、原始のものだったんでしょうかね? 夢の中に出てきた黒い肌の女性は、アフリカ大陸に存在していたという、ミトコンドリアイヴの事? その力をさんざん崇めておいて、いざ原始的な部分があきらかになると、ころっとそれを忌避する人々の姿がうまーく描かれていました。
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