ブリキの太鼓(第2部) の商品レビュー
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風刺が結構きいている作品なんだよね。 従来概念ではとらえがたい奇書。 読んでいくとわかるのですが、 オスカルの黄金期の終わりが伝わってきます。 きっと太鼓は彼の成長を止める 何らかの作用をしていたのではと思います。 そして彼もうんすんな部分も成長します。 ただこれある種おね●ョタを思い出すけれども オスカルはアレだから何もはかどらんな。 性的描写が何気に巧みなんだわ。 においに関して。 愛した女性のヴァニラの匂いは秀逸だと思うの。
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血のつながりの滅失とともに、主人公は背が伸びる。旅をしたり、不良仲間のリーダーを経て。 ダンツィヒという地は、所属が一定していない。主人公もそうだ。根こぎにされた存在。 ナチスの影が見える。
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スクラップ◆ポーランド郵便局◆カードの家◆彼はザスペに眠る◆マリーア◆沸騰散◆臨時ニュース◆その無気力をグレフ夫人のもとへ運ぶ◆75キロ◆ベブラの前線慰問劇団◆コンクリート見学-または神秘的な、野蛮な、退屈な◆キリストのまねび◆塵払いたち◆キリスト降誕劇◆蟻の道◆なすべきか、なさ...
スクラップ◆ポーランド郵便局◆カードの家◆彼はザスペに眠る◆マリーア◆沸騰散◆臨時ニュース◆その無気力をグレフ夫人のもとへ運ぶ◆75キロ◆ベブラの前線慰問劇団◆コンクリート見学-または神秘的な、野蛮な、退屈な◆キリストのまねび◆塵払いたち◆キリスト降誕劇◆蟻の道◆なすべきか、なさざるべきか◆消毒剤◆貨車の中での成長 原書名:Die Blechtrommel(Grass,Günter) 著者:ギュンター・グラス、1927ダンツィヒ(ポーランド・グダニスク)生、小説家・劇作家(ドイツ) 訳者:高木研一
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いよいよ戦争の真っ只中へと時代が移ろい、けれども主人公の見た目は変わらないまま、の第二部。実はしょっちゅう人が死んでいるけど、この少年坊やのユニークな視点で描かれているせいか、あまり血生臭く感じない。相変わらず場面展開が目まぐるしく、ちょっとボーっとしていると置いていかれるけど、...
いよいよ戦争の真っ只中へと時代が移ろい、けれども主人公の見た目は変わらないまま、の第二部。実はしょっちゅう人が死んでいるけど、この少年坊やのユニークな視点で描かれているせいか、あまり血生臭く感じない。相変わらず場面展開が目まぐるしく、ちょっとボーっとしていると置いていかれるけど、逆にいうと、それだけ色んなイベントが目白押しってこと。途中、戯曲的に記される章まで出てきて、思わずにんまり。最後、いよいよ坊やが成長を開始して、戦争が終わったところで終了。第三部、戦後はいかに描かれるんでしょうか。
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普通の本のように、一行一行読んだわけではない。 冒頭はそうしていたのだが、だんだんと読むのが苦痛になってきてしまったため、ざざっと全体を読んでいく方法を採った。 作者はいったい何を考えているのだろう?というのが感想であった。 私の読解力では、まったく理解できなかったのである。 他の読者の方はどのように読解しているのか調べてみたところ、自分がいかに読解力がないかがわかった。 中には、「大変面白く、すぐに読破してしまった」という人もおり、尊敬してしまう。 主人公は現実逃避をしており、結末では現実を向き合わなければならなくなってしまうそうだ。 自分の力不足さにがっかりである。読解力を向上させたいものだ。
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ブリキの太鼓は、グラスが創作した非現実で想像を超えた独特の世界観で構成されている。 例えば、主人公オスカルは3歳で成長が止まっており、外見は幼児だが頭脳は大人。 またオスカルは、自分の“声”で物体を粉々に破壊するという特殊能力をもつ。自分の意志を高めることでガラスなどを自在に粉砕...
ブリキの太鼓は、グラスが創作した非現実で想像を超えた独特の世界観で構成されている。 例えば、主人公オスカルは3歳で成長が止まっており、外見は幼児だが頭脳は大人。 またオスカルは、自分の“声”で物体を粉々に破壊するという特殊能力をもつ。自分の意志を高めることでガラスなどを自在に粉砕する。 さらにオスカルはある日、不良グループ一味に取り囲まれる。オスカルは少年たちにこう言った-「私はイエス(キリスト)である」と。少年たちのボスは全てを理解し、オスカルを新しいリーダーとして受け入れた・・・ ここまで書くと、大友克洋ファンならピンと来たはず。 アキラには、見た目は子どもで顔だけが年相応に老化した“大人子ども”が登場する。彼らは超能力のように物体に手を触れずに破壊できる。さらに同じく少年の姿をしたアキラは、混乱した世紀末的都市「ネオ東京」で救世主として祭り上げられる・・・ SF世界を矛盾や破綻なく創造するには、理想と現実とがお互い行き過ぎることなくバランスを保つ必要がある。絵空事にならずに、なおかつ超現実世界を生み出すには、相当の技量がいるだろう。 子どもの純粋さと大人の成熟との同居や、人間の欲望の一つである破壊衝動、それに現実の世界と“神”の奇跡についての関係などを、破綻なく築きあげたグラスにも大友にも賞賛を与えたい。 (2008/6/23)
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戦時中ということもあってか、 第一部と違い周りの近しい人間が次々に死んでいく。 実の父や育ての父が死んでも淡々とそれを綴るだけの描写が 独特である。 オスカルが成長を再開し、 話が大きく動きそうなところで終わるが、 相変わらず終着点が見えないまま第三部へと続く。
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第二部読了。ヒトラーの侵攻が始まり、オスカルも戦地慰問隊として太鼓を叩く。オスカルがキリストと成り代わり、「塵払いたち」を従えて悪さをする部分が面白かった。残酷だ。子供の残酷な物語が見えてきた。そして第二部では多くの人が死ぬ。最後にはオスカルは「推定上の」孤児となり、頭に石をぶつけられたことを機に、体の成長が再開するところで第三部へ。
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読み進める速度は一向に上がりませんが筆圧高い文章で全編楽しく読めます。ガラス玉演戯の主人公を捩った名前の人が出てきたり、オデュッセイアがものの例えに出てきたりすると笑みを禁じ得ません。無駄に色々名作を読んでおいて良かった。 長所:上中下巻ではなく123巻表記なので上下巻だけ買っ...
読み進める速度は一向に上がりませんが筆圧高い文章で全編楽しく読めます。ガラス玉演戯の主人公を捩った名前の人が出てきたり、オデュッセイアがものの例えに出てきたりすると笑みを禁じ得ません。無駄に色々名作を読んでおいて良かった。 長所:上中下巻ではなく123巻表記なので上下巻だけ買って帰って中巻があることに後で気付く、みたいなことがない 短所:やはり表紙の絵が主人公のイメージと違う
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第1巻を読み終わってから、大分時間が経ってしまった。でも、全然面白く読める。けっこう人が死ぬし、えげつない場面もあるんだけど、全くひかない。僕が変なのか、ギュンター・グラスのテクニックが凄いのか。なんか、主人公オスカルみたいな子どもと遊んでみたい。
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