ほとばしる夏 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルと表紙に惹かれて公立図書館で借りた本。舞台は北米(?)の田舎の小さな川とひと夏を過ごすことになった小屋。大好きだったおじいちゃんの死、自分の夢を求めて家族を捨てたかたちのパパ、おじいちゃんの反対で自分の夢を諦めなければならなかったママの過去、姉と弟のきょうだいが川で出会った森林管理官と名乗る老人。さまざまな人生が交錯して、主人公シャーナの気持ちが切ない。そんな物語の中でシャーナのつくる詩が光を放っていた。文量もあり高学年から。
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ひとまとまりだった家族がばらばらになる様子を、シャッフルされたサイコロが散らばることに例えた表現が印象的です。元の家族、暮らしに戻りたいと切望する少女シャーナは、孤独で偏屈な自称森林管理官の老人と出会い、関わり、思いがけない冒険を経て夏の終わりを迎えるものの、結局ハッピーエンドに...
ひとまとまりだった家族がばらばらになる様子を、シャッフルされたサイコロが散らばることに例えた表現が印象的です。元の家族、暮らしに戻りたいと切望する少女シャーナは、孤独で偏屈な自称森林管理官の老人と出会い、関わり、思いがけない冒険を経て夏の終わりを迎えるものの、結局ハッピーエンドに至ることはありません。でもそれが現実で、それを受け入れていくしかないことを悟るところで終わります。子どもが子どもであることのつらさ、それでもそこには未来と様々な可能性があるということを作品を通じて感じることができました。 タイトル訳がいまいちです。原題を生かしてほしかったです。
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