ボルヘスと不死のオランウータン の商品レビュー
図書館で本探ししていて、ボルヘスの名前が目に留まったので借りてみた。 ポー研究大会で起こった殺人事件、目撃者は昔ボルヘスに無礼を働いた語り手。事件をきっかけに尊敬するボルヘスと推理話が出来てしあわせ♪なお話。
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舞台はE・A・ポーの研究会。 密室殺人とダイイングメッセージ、そして探偵役はなんとボルヘス!という、いかにもマニアの心をくすぐる設定……なのだけど、物語の骨子はそこにはなく、視点人物の「わたし」とボルヘスの取り留めない薀蓄合戦がほとんど中心となっている。 (事件の捜査はクエルボと...
舞台はE・A・ポーの研究会。 密室殺人とダイイングメッセージ、そして探偵役はなんとボルヘス!という、いかにもマニアの心をくすぐる設定……なのだけど、物語の骨子はそこにはなく、視点人物の「わたし」とボルヘスの取り留めない薀蓄合戦がほとんど中心となっている。 (事件の捜査はクエルボという人が一人で担っている) どこかに伏線が……と思って読もうとはするのだけど、ポーの作品やボルヘスの作品はもとより、聖書やら偽書、カバラ、さらにはラヴクラフトまで出てきて物語を引っ掻き回しているので、そこまでなかなか気が回らなかった。 最後の最後、この限られた登場人物の中でひっくり返す手際は素晴らしい。 確かに、ちょっと推論が偏り気味とか、ホントにこれでいいのかって感じもするけどさ。 ただ、ちょっと俺には面白さが理解できず……。 パロディでもあり、メタミステリでもあり、なので、楽しみかたが分からなかっただけなのかもしれないけど……。
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