はだか大名 の商品レビュー
明石藩では、徳川家斉の息子の斉信を養子に迎えることになり、嫡子だった直之助は若くして隠居の身にされてしまいます。ところが、横暴な斉信は直之助の妻だった菊乃を手込めにし、菊乃はみずから命を絶つという、痛ましい事件が起こります。百日間仏間に籠もって、菊乃の冥福を祈っていた直之助は、部...
明石藩では、徳川家斉の息子の斉信を養子に迎えることになり、嫡子だった直之助は若くして隠居の身にされてしまいます。ところが、横暴な斉信は直之助の妻だった菊乃を手込めにし、菊乃はみずから命を絶つという、痛ましい事件が起こります。百日間仏間に籠もって、菊乃の冥福を祈っていた直之助は、部屋を出て浪人「浮世捨三郎」を名乗ります。 捨三郎は、神社にお参りをしていた芸者の小稲と知りあい、やがて彼女から想いを寄せられるようになります。気の強い小稲は、彼女に五十両を貸しつけてなぶりものにしようとたくらんでいる油屋伝次という男とケンカをするつもりでいましたが、やがて伝次も捨三郎の人柄に惹きつけられ、彼のために働くようになります。 一方、暗君の斉信のもとには、佞臣の大内右源太がついており、捨三郎を主君に逆らう逆賊として葬り去ろうとします。 明確な悪役の弄する策略をかいくぐり、最後は多くの人びとの支持を集めて勧善懲悪を果たす、痛快無比なヒーローものの作品です。
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