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これを読むと、川本三…
これを読むと、川本三郎の人となりが分かる。読んでいて楽しい本ではないが、川本ファンは必読。
文庫OFF
『週刊朝日』『朝日ジャーナル』の記者として、過激派の学生たちに関わった著者の回想記。 前半は、学生たちの熱気に共感を抱きながらも、ジャーナリストとして外から取材をおこなうことしかできない自分自身に対する「センス・オブ・ギルティ」の感情に悩まされるなど、著者の若き日の苦悩が、同時...
『週刊朝日』『朝日ジャーナル』の記者として、過激派の学生たちに関わった著者の回想記。 前半は、学生たちの熱気に共感を抱きながらも、ジャーナリストとして外から取材をおこなうことしかできない自分自身に対する「センス・オブ・ギルティ」の感情に悩まされるなど、著者の若き日の苦悩が、同時代の回想とともに綴られます。 後半になって、「朝霞自衛官刺殺事件」の犯人である「K」の取材をおこなった著者が、「ジャーナリストのモラル」を盾に、警察への情報提供を拒むも、やがて「証憑湮滅」の罪で逮捕・起訴され、朝日からも懲戒免職の処分を受けるまでの軌跡を描きます。 時代の熱気をみずからの青春と重ね合わせることのできる体験には、「憧れ」という言葉で片付けるには、あまりにも重いものを感じさせられます。
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