絶版文庫発掘ノート の商品レビュー
それなりに売れたのか、手持ちのものは84年11月で第1版第5刷。目次を眺めるだけでも垂涎ものの絶版名文庫(当然、涎を垂らす人にもよる)が並ぶ。私が所有しているのは、その1割程度に過ぎない、あぁ、あれもこれも読んでみたい!絶版こわい。「1点在庫あり。ご注文はお早めに」とかいう脅し文...
それなりに売れたのか、手持ちのものは84年11月で第1版第5刷。目次を眺めるだけでも垂涎ものの絶版名文庫(当然、涎を垂らす人にもよる)が並ぶ。私が所有しているのは、その1割程度に過ぎない、あぁ、あれもこれも読んでみたい!絶版こわい。「1点在庫あり。ご注文はお早めに」とかいう脅し文句もこわい。私は決して古本趣味人ではないのです、古くても新しくてもなんでもいいから、いいものを読みたいだけなのです、可能なかぎり「紙でできた本」によって。著者の所蔵になる「絶版文庫図書館」(由布院)に行ったことがあるけれど、そしてそこは、誰でも好きに好きな本を手に取ることのできる、もう最高の場所だったけれど、いったいここに何日居座れば、これらを読み尽くせるのだろう、と途方に暮れるばかりでした。その場所もなくなって久しく、そして当のこの本が今は絶版…絶句。そして同じく青弓社の『絶版文庫の漁誌学』(すずき ゆたか著、1988年初版)に至っては、もはやここにはデータすらない!!仕方ないので、後者の帯文句を下記に引用。日々怒濤のごとく量産される文庫の波間に消え去って絶版の憂き目をみている文学作品の数々を発掘し、時空を超えて吟味再読する歓びを語る好個の読書随筆。以上、引用。絶版こわい。再度、私は断じて「古書マニア」ではないのに。文庫でなければならない、ということもないのに。絶版こわい。ついでに今度は、熱ーい復刊が一杯、こわい。お後がよろしいようで。
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