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兄弟(上) の商品レビュー

4.3

13件のお客様レビュー

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2024/06/25

めちゃくちゃ面白い。すごいパワフルって感じ。喜怒哀楽全てが一冊で体験できる。宋凡平出てくるシーン全部泣ける。下巻も絶対読む。

Posted byブクログ

2024/06/10

中国文学のエネルギッシュさとスケールの大きさを余す所なく表現した作品。スケールの大きさというのは、登場人物の世代を超えて描かれる時間軸と、中国という国自体がその時間軸に極めて大きな変化を遂げている事で読み進めると全く印象が変わっていく物語である事。文革篇と開放経済篇、上下巻に分か...

中国文学のエネルギッシュさとスケールの大きさを余す所なく表現した作品。スケールの大きさというのは、登場人物の世代を超えて描かれる時間軸と、中国という国自体がその時間軸に極めて大きな変化を遂げている事で読み進めると全く印象が変わっていく物語である事。文革篇と開放経済篇、上下巻に分かれるが、先ずは上巻。文革篇では、無秩序で原始的、暴力的なシーンが生々しく描かれる。 時代の変化に運命を振り回される義兄弟。小さな田舎町「劉鎮」の住人とのドタバタ劇は、弟が女子トイレを覗き、捕まるところから始まる。トイレで何を見たのか、食事を奢ってでも聞きたがる住人たち。随分ポップで読みやすい、下品な娯楽漫画のようだが、その後からが酷い。 ネタバレになりそうなので、ここまでにするが、久々に莫言の描く世界観を味わったような満足感だ。中国文学に期待する所を期待通り提供してくれる。

Posted byブクログ

2021/07/29

親同士の再婚で兄弟になった二人。文革の理不尽さは色々書かれているが、この兄弟の父親の子供たちや妻への愛に心が震えた。 親子2代にわたり便所で女子の尻を覗くという強烈なインパクト!忘れられない。

Posted byブクログ

2021/04/19

最初の数十ページが、トイレ話で引く。気持ち悪くて読み進まなかった。 中国名が覚えられないのも、読み進まなかった理由かも。多分、これから物語がどんどん進むんだろうな。

Posted byブクログ

2019/04/27

 文化大革命に翻弄されながら生きる家族を描いている。作者の語り口の妙なのか、当時の中国の日常を肌で感じられた。兄弟(宋鋼、李光頭)が主題だが、その母親である李蘭の生きる様を通じて作者の母への思いが伝わって来るようだ。

Posted byブクログ

2018/08/01

これ以上面白い中国の現代小説はあるのだろうか。物悲しさと爆走感が、信じられないくらい絶妙にミクスされている。必読。

Posted byブクログ

2016/02/25

中国文化大革命の頃--私は中学生だった--互いに男の子を連れた男と女が結婚して、二人の男の子は兄弟になった。宋鋼と李光頭、吹き荒れる文革の嵐の中で、両親を失った兄弟はそれでも逞しく生き抜く。 出だしから度肝を抜くとんでもない場面の連続、文革に飲み込まれる人々を描き、かわらない人間...

中国文化大革命の頃--私は中学生だった--互いに男の子を連れた男と女が結婚して、二人の男の子は兄弟になった。宋鋼と李光頭、吹き荒れる文革の嵐の中で、両親を失った兄弟はそれでも逞しく生き抜く。 出だしから度肝を抜くとんでもない場面の連続、文革に飲み込まれる人々を描き、かわらない人間を描く、すごい小説です。

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2014/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初の中国文学(翻訳物)。文革は中国を知るうえでは欠かせない。深刻な時代なはずなのに、この作風で本当に戸惑う。国の善し悪しと同じで小説の善し悪しも判断不能、でもそれが中国なのでまさに読者に与えるこの戸惑いは、作品として上出来だと思う。中国生活で体感したこの戸惑いは本当にしっくりくる! 主人公が生きたのは、価値観がひっくり返る激動の時代。戸惑いの中で懸命に生きるだけの時代。逞しく下世話で、超中国!

Posted byブクログ

2012/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

血のつながっていない李光頭と宋鋼がいかにして兄弟となったか。そして李がなんともどうしようもない人間だが、従来のピカレスク小説の様に一人称では語られない。そして悪人を中心に社会は動いていないが、村は劉鎮は李にふりまわされるが・・。著者も言うように極端な悲劇と極端な喜劇がない交ぜになったこの小説はこの四十年の中国の民衆の生活とその変貌が詰まっている。  日本や欧米の現代小説を読みなれた読者からすると、この小説の人物の描写が類型的で、直情型の様に描かれているとついとらえがちである。20世紀の話なのに 19世紀に思える。これは事件が社会が時代が個性や感情をブルドーザーのように押しつぶしていったことがその背景にある。 大きな事件があると日常の瑣末なことは火事の下のシーツのしみのように目だなくなってしまう。 瑣末と思われることでも そのとき そのときは当人には重要であり、その近視眼と鳥瞰とで描かれる本書 上巻はジェットコースターにのせれれている感覚を読者に与えてくれる。 中国のエネルギーを感じる本。

Posted byブクログ

2010/09/24

久しぶりに睡眠返上で読んでしまった長編! 文革篇は酷でいたいとこも多いけど、ついつい感情移入しちゃう。 下巻の方はテンポよくてさらにぶっ通しで読んでしまった。 他人の人生を並べてなぞるとこう見えるのか、と考える。 気に入った人物は元詐欺師の周遊氏。

Posted byブクログ