夜はやさし(上) の商品レビュー
正直言ってワクワクするものではないから、途中で挫けかけたけどなんとか持ち直して読了 下も読み切ろう フィッツジェラルドらしいメランコリックが漂いまくってた
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シェイクスピア書店の本を読んで、もともと映画『ミッドナイトインパリ』大好きだし、20年代のヨーロッパを知りたくなって。フィツジェラルドの自伝的小説だけど、うなるほどの金を振るいながら、少しずつ壊れていく心と関係がもの悲しい。
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ある若き夫妻の、出会いから夫婦関係の崩壊、そして別れまでを描いた長編小説。 上下巻を全て読み終えた後、寂しくも暖かな気持ちとともに、不思議とこの表紙の絵が思い出されて来たが、それらはやがて渾然一体となって、大きな感動に変わっていった。 本書では物語に大きな変化が訪れる場面が全部で...
ある若き夫妻の、出会いから夫婦関係の崩壊、そして別れまでを描いた長編小説。 上下巻を全て読み終えた後、寂しくも暖かな気持ちとともに、不思議とこの表紙の絵が思い出されて来たが、それらはやがて渾然一体となって、大きな感動に変わっていった。 本書では物語に大きな変化が訪れる場面が全部で4箇所ある。そう、主人公の妻ニコルと、女優のローズマリーのそれぞれが主人公に惹かれ、やがて気持ちが遠ざかっていく(本書の内容に即した言葉で表現すると、彼女たちが『目覚める』)場面である。 本書の表紙は、まさに、この物語の全てを象徴しているように見えてならない。
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妻の狂気、友人のアルコール依存、女優の世界などが描かれる。他の作品とはまた違うフィッツジェラルドならではの世界。チューリッヒ、リヴィエラ、パリなど作品を彩る土地の空気、狂人や心の傷痕についてのフィッツジェラルドならではの描写に引き込まれる。下巻も楽しみ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
精神病院、破滅へと向かう美女、利己的な姉、それらを脅かす若い女優。主人公の精神医ダイヴァーとその妻ニコルの破綻が出会いのときから既に決められていたようにすら感じるのは、これだけ役者が揃っているからかどうか。 主人公ダイヴァーは美しく気障で格好良くはあるのだけど、どうしても神経に触る感じというか俗物的な匂いを嗅ぎつけずにいられないのは、フィッツジェラルドの文章のらしさが現れているのか。あとがきで訳者谷口陸男もまた別の文脈で似たことを書いているけど。 ずっと病院の中にいるような神経症的な雰囲気がなんとも言えない。書いた通り役者は揃っていて、悲劇の予感はずっと孕んでいるし、その崩壊の道筋にも予め定められているかのような感覚すらあるのだけど、かっちりと固められすぎていないというか、少し余地の残されたお話。
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