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名君の条件 の商品レビュー

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2016/06/30

熊本藩六代藩主・細川重賢の藩主人生(=宝暦の改革)を小説形式で読みやすくまとめたもの。経済社会になった江戸元禄後の構造不況をどう立て直していくか、という話なのだが、既得権益が削られるのを拒む守旧派と改革派との人間関係の軋轢に、読むだけで胃がキリキリした……改革成功して良かった! ...

熊本藩六代藩主・細川重賢の藩主人生(=宝暦の改革)を小説形式で読みやすくまとめたもの。経済社会になった江戸元禄後の構造不況をどう立て直していくか、という話なのだが、既得権益が削られるのを拒む守旧派と改革派との人間関係の軋轢に、読むだけで胃がキリキリした……改革成功して良かった! 忠興を導入に細川家について読書中なのだが、重賢の繊細なバランス感覚は細川家の家風を受け継いでいるなと感じさせる。それと、作中で作者が「かぶき者」と表現している武士独特の感覚については、山本博文「殉死の構造」にわかりやすく解説されているので同時に読むのがおすすめ。

Posted byブクログ