隣の人妻と女教師と僕 の商品レビュー
ヒロイン27歳という設定がなんかイイ
鬼才みやびつづる氏の表紙と挿絵が妖艶な熟女を思わせるが、ヒロインは隣の人妻27歳。サブヒロインの担任教師も27歳。この2人は大学時代の友人同士である。3~4年前までは学生ながら今はオトナであり、そして女盛りながら熟女の一歩手前という絶妙な設定にそそられるものがある。本作でも高校生...
鬼才みやびつづる氏の表紙と挿絵が妖艶な熟女を思わせるが、ヒロインは隣の人妻27歳。サブヒロインの担任教師も27歳。この2人は大学時代の友人同士である。3~4年前までは学生ながら今はオトナであり、そして女盛りながら熟女の一歩手前という絶妙な設定にそそられるものがある。本作でも高校生の主人公に年上お姉さんの余裕を見せながら無邪気にはしゃいだりもして「27歳」が描写されている。また、自由奔放な人妻と真面目堅物な教師という対極にキャラを振っているのも好材料。担任教師との直接的なカラミが少ないことを除けば誘惑系作品として魅力ある内容と言える。 そもそも「誘惑系」と言うからにはヒロインから主人公を誘惑しなくては始まらない訳だが、この動機というか理由付けに本作では「へぇ、なるほどね」という、ある意味とても分かりやすい理由を設けている。これによって人妻は大手を振って(ある意味夫公認で)主人公を誘惑し、夫不在時に隣の可愛い坊やと戯れる、その情交描写をメインに据えることに成功している。その代わりに「夫の目を盗んで行われる密戯」といった要素を失うことになるが、人妻の関心を何とかしてもっともっと自分に向けさせたいという主人公の葛藤でこれを補っている。ある理由で男性不信に陥りながら実は主人公に好意を寄せている担任教師の想いを成就させるべく振る舞う人妻の思惑を活かしたストーリーも悪くないが、主人公も大好きながら人妻の心はあくまでも夫にあるため、主人公に肩入れして読むと少々の切なさや諦観を得ることにもなる読後感である。 日記風に綴られた人妻との肉欲の日々は、中盤から後半にかけてやや失速するものの、あっけらかんとしながら艶めかしい情交の繰り返しがなかなか扇情的。激しく求め合う2人の、良い意味で爛れた交わりが多く描かれている。
DSK
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