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近代の寓話 西脇順三郎詩集 復刻版 の商品レビュー

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2013/10/02

この詩集は1953年の刊行なのだが、最先端の現代詩と比べても、どちらがより先に行っているのかわからないくらいだ。少なくても、私にとってはそれほどに現代的、前衛的な詩に見える。しかも、その難解さは言葉そのものの難解さにはない。詩の言葉は、むしろ時としてきわめて通俗的でさえある。芭蕉...

この詩集は1953年の刊行なのだが、最先端の現代詩と比べても、どちらがより先に行っているのかわからないくらいだ。少なくても、私にとってはそれほどに現代的、前衛的な詩に見える。しかも、その難解さは言葉そのものの難解さにはない。詩の言葉は、むしろ時としてきわめて通俗的でさえある。芭蕉のいう「高悟帰俗」をも突き抜けて、俗を用いてこそ、詩は遥かなる高みにまで俗を超越するかのごときである。「アメリカの人にはクリスマスの時に売ったんだべ」、「だんな知っていなさるかへへへへへ」―君はこんな詩について行くことができるか。

Posted byブクログ