高齢社会と都市のモビリティ の商品レビュー
2004年の本。今と問題状況は変わっていない。電動スクーターがミニモバイルにかわったぐらい。 自分の問題意識は以下のとおり。 (1)軌道系の運営経費に税金を投入する理屈と国、地方の財政当局の理解をえられるか。 どの本でも、ヨーロッパなどは運営経費を補助している例が紹介...
2004年の本。今と問題状況は変わっていない。電動スクーターがミニモバイルにかわったぐらい。 自分の問題意識は以下のとおり。 (1)軌道系の運営経費に税金を投入する理屈と国、地方の財政当局の理解をえられるか。 どの本でも、ヨーロッパなどは運営経費を補助している例が紹介されているが、なぜ日本でできないのか。日本ではいわゆる鉄道会社が鉄道をひくときは補助してもらっても運営は黒字でやっている路線が、大都市を中心にあるので、理解がえられないのか。 高齢者の移動ということであれば、別に鉄道でも、バスでも、タクシーでも、交通バウチャーを高齢者に配って選択させるという形になるし、今のバスや鉄道への高齢者パスもそれに近い。 (2)軌道系への運営経費補助が制度かできるみこみがないのであれば、初期投資が少なくビジネスでもまわっている、バス、タクシーを利用して、高齢者支援の仕組みを考えるしかないか。 (3)買い物難民問題は、逆に、それをビジネスにして生協、最近はコンビニ、スーパーでも配送サービスをやっているので、市場での解決に期待するのか。 (4)長い目では、高齢者がまちなかにすんでもらって、それにあわせて、商業施設や医療介護施設の集積を計画的にやっていくという、コンパクトシティを計画論として実現をめざすということか。 いずれにしても、ぱっとした解決方法はないが、市場のメカニズム、ビジネスベースで対応をできるよう、そのチャンスを民間事業者やNPOなどに広げることが大事な気がしてきた。
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