少女怪談 の商品レビュー
さらっと読めた。 怪談だったのかな?あたしの感性が足りないのかな? でもどの話も少女達の強い思いが原動力になってた。
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藤野作品では三作品目。 微妙な年齢の女の子4人が遭遇(一作だけ例外あり)した怖くない「怪談」を描いた短編4作。犬を盗んで連れてきてしまったみどり、女の同級生の生き霊に付きまとわれている浩一、従姉の傘を黙って借りてしまってから不幸が重なるノエ、廃屋にて今まで一緒にいた男の子が...
藤野作品では三作品目。 微妙な年齢の女の子4人が遭遇(一作だけ例外あり)した怖くない「怪談」を描いた短編4作。犬を盗んで連れてきてしまったみどり、女の同級生の生き霊に付きまとわれている浩一、従姉の傘を黙って借りてしまってから不幸が重なるノエ、廃屋にて今まで一緒にいた男の子が消えてしまったミミカ。さて、4人を待ち受ける結末とは? なんだかライトノベルのような表紙に思わず借りてしまった本作。物語もこんなふうにほんわかなのかな…と思い読み進めていったが、表紙と物語のギャップにびっくり。最初の「ぺティの行方」を読みながら何度も表紙と本文を見比べてしまった。表紙には「危うい年頃のせつない心模様を~」と書かれているが、あまりせつない…とは感じなかった。しかし、結構危うすぎ。犬を連れ出してしまった主人公(女子中学生)は飼い主の男の子を色仕掛けでどうにか言いくるめようとするし、同じ同性の友達を「デカブス」「性別の検査を受けたほうがいいのでは」などと悪態を吐きまくる。これは「危うい年頃のせつない心模様」ではないだろう、と思った。ラストで飼い主と鉢合わせする寸前のところで、なんだか少し救われた感じがした。是非、この続きを読んでみたい。以降の「青いスクーター」「アキちゃんの傘」はあまり毒がなく面白かった。前者は生き霊に四苦八苦する主人公の姿がなんだかユーモラスだったし、後者はゆがみが生じ始め、緩やかに崩壊していっている家族の描写が明るくも暗くもなく描写されていてよかった。家族の中で「ちゃんとしているのは自分だけ」と誇らしげにありながらも、どこか孤独を感じている主人公の心理描写、そして他の家族の駄目さ加減、どこかイラっとさせる描写はさすがだと思った。というか、この母親は子供に対してネグレストしているのではないかと思った。そのくらい駄目な母親。そして最後の「ミミカの不満」は小四の女の子が主人公なのだが、そのマザコンっぷりがなんだか鼻についてあまり楽しめなかった。しかし、先生に話しかけられただけで泣きそうになってしまう気弱さ、友達と仲良くできず話をするのは母親とその仕事仲間のみ、成績はいいものの学校では図書室にひきこもってばかりという設定は、よくテレビや新聞で取り沙汰される現代っ子を象徴しているようで読んでいて少し悲しげな気持ちになった。 つまらなかったわけではなかったが、なんだか肩すかしをくらったような気がした。私はもう、本作中で描かれているような「危うい年頃」をとっくに過ぎてしまったので、もしかしたら今のはこうなのかもしれないが「『危うい年頃のせつない心模様』…なのか?」と少し首を傾げてしまった。しかし、私の初の藤野作品「中等部超能力戦争」のときにも思ったが、藤野作品は文中に時折挟まれる、2、3行の短い短文がなんだかいい味を出しているような気がする。区切り、リズムがいいというか。 登場人物たちと同世代なら、楽しめるかもしれない。
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- ネタバレ
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表紙の可愛さに負けて読んでみたのですが……。 あんまり後味がよろしくない感じ…。短編だから、読みやすいっちゃ、読みやすいんですが。どの話も、この後をもっと突っ込んでくれ…!って言いたくなるような、そんな感じでした。 追記:あれ、微妙に表紙変わってる?
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なんとも藤野千夜らしいというかむしろ児童書(児童…書?)らしいというか。 さらっと読めてよいと思います。 タイトルに惹かれて読んだのですがもうちょっと怪談、少女特有のドロドロを期待していたので肩透かしかな。 ただこの表紙…この表紙は大変読みづらかった…。
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「ある意味怖い」がコンセプトみたいだけど、「ある意味」うわーっと思うことはあったけど「ある意味」怖いと感じる事はなかった。
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最初の頃と比べるとちょっと作品の手触りが変わってきている感じがします。最近の作品は登場人物の病んでる率がアップして少々ヒステリックなとこも目立ってきたかなぁ。この短編集も「日常のなかにふっと現れる不安&不条理」っぽい話で、それはそれで面白いけどこれからの作品ではまた違った面を見せ...
最初の頃と比べるとちょっと作品の手触りが変わってきている感じがします。最近の作品は登場人物の病んでる率がアップして少々ヒステリックなとこも目立ってきたかなぁ。この短編集も「日常のなかにふっと現れる不安&不条理」っぽい話で、それはそれで面白いけどこれからの作品ではまた違った面を見せてくれるのではと勝手に期待してます。「おしゃべり怪談」「少女怪談」ときて次は「キャンディ怪談」とか「初恋怪談」はたまた「マルキュー怪談」なんてどうでしょう?
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生き霊になったり、神隠しを演出してみたり。10歳から15歳までの女の子4人がかいま見た日常の中にある異界。かわいいんだけど、けっこう残酷。そんな年頃の少女たちにだけ見える不思議な世界を描いたこわくない「怪談」集です。
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ジャケ借り。 表紙のイラストと煽り文が素敵すぎて。 「けっこう残酷な少女」は好きなモチーフで、文章のみずみずしさと相まって楽しく読めたのですが、如何せん軽すぎる。 あともう少し!というところで話が終わってしまう。 「あえて結末は語らない」という作風もあるけど、これはたぶ...
ジャケ借り。 表紙のイラストと煽り文が素敵すぎて。 「けっこう残酷な少女」は好きなモチーフで、文章のみずみずしさと相まって楽しく読めたのですが、如何せん軽すぎる。 あともう少し!というところで話が終わってしまう。 「あえて結末は語らない」という作風もあるけど、これはたぶん違う。 ただ単に不足しているだけに思える。 長編を読んでみたいです。 みずみずしくて、でも嫌になるほど濃厚な。
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読書中。 ルート225と同じ作者。 怪談というより怖くない、心理的なバッドエンド(?)みたいな(←意味不明 犬の話、無理してでもハッピーエンドになるように書き換えてみたいな。 それじゃ怪談じゃないけど。 なんかこういうバッドエンドってモヤモヤが残るかもしれない。 ___ 2010...
読書中。 ルート225と同じ作者。 怪談というより怖くない、心理的なバッドエンド(?)みたいな(←意味不明 犬の話、無理してでもハッピーエンドになるように書き換えてみたいな。 それじゃ怪談じゃないけど。 なんかこういうバッドエンドってモヤモヤが残るかもしれない。 ___ 2010/8/28 自分の本棚に登録されている本で、バッドエンドの話はこの本と『ボトルネック』だけだと整理中に気づく。 バッドエンドの本を遠ざける傾向は2年過ぎた今でも変わっていない。
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「ペティの行方」「青いスクーター」「アキちゃんの傘」「ミミカの不満」の4話を収録した短編集。女の子たちの日常の話で、タイトルには怪談とついてるけど、帯にこわくないと書いてある通り、4話とも怖いわけではないと思う。うーん、でも何と言ったらいいのかわかんないけど、怖くないと言い切るの...
「ペティの行方」「青いスクーター」「アキちゃんの傘」「ミミカの不満」の4話を収録した短編集。女の子たちの日常の話で、タイトルには怪談とついてるけど、帯にこわくないと書いてある通り、4話とも怖いわけではないと思う。うーん、でも何と言ったらいいのかわかんないけど、怖くないと言い切るのも間違ってるかな・・・。1話1話が短くて読みやすいし、スルリと読めてしまうんだけど、物語の終わった後に残るものというか、登場人物たちがこのあとどうなるんだろう、という結末がぼかされているせいか、そういう意味ではよく考えると怖いのかな、という気もする。
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