熊を放つ(上) の商品レビュー
舞台は1960年代後半のオーストリアのウィーンで、大学に通うハネス・グラウは、ウィーンの市庁舎(ラートハウス)公園である人物と出会う。 その人物はいつも、ベンチに座り、紙袋に入ったラディッシュに塩を入れて食べている。塩壜も いくつも持っているし、彼の傍にはノートブック が置いてて...
舞台は1960年代後半のオーストリアのウィーンで、大学に通うハネス・グラウは、ウィーンの市庁舎(ラートハウス)公園である人物と出会う。 その人物はいつも、ベンチに座り、紙袋に入ったラディッシュに塩を入れて食べている。塩壜も いくつも持っているし、彼の傍にはノートブック が置いてて、何かを書いている。そう、ジギーとの出会いだった。二人のバイクの旅が始まる。 青春小説の始まり方だなと、最初感じたのですが、まぁびっくり、一章の最後に衝撃でした。 アメリカ文学というか、村上節がとても効いているのか、とにかく会話がオシャレですね。 第二章はジギーのノートブックに刻まれた物語です。動物園に潜入した、ジギーの目的とは、同時進行で動くのは、ジギーの両親の過去のお話、第二次世界大戦のユーゴスラビアを舞台に繰り広げられる戦いの話に注目です。 下巻に続く
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初めての作品にして、すでに彼の持ち味であるドライブ感、奇想天外に物事が展開していくドタバタ感がある。ウィーンとナチス、政治性と非政治性はここにもあった。
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あまりに目まぐるしい展開に息もつけない。 文の粗ささえ洗練されて見え、青光る稲妻が閃くマッシブな文体のはずが妙に冷静な語り口に見えるのは、村上春樹のなせるワザ? 彼の翻訳だからこそ、こんなイカツい作品でもすんなり読めているのかもしれない。
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だいすきな村上さんの訳。 がレンとジギーとグラフ。 バスタブの外で世界は動く。 動物園偵察は続く。 ぶっ飛んでてついていけない。
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この小説は僕の最も好きな小説の一つです。世界観や読者を誘い込んで行く手法、そして強烈な流れが息もつかせないストーリーを生んでいます。
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