傀儡 の商品レビュー
「傀儡」(坂東眞砂子)を読んだ。 これは良い。 タイトルの「傀儡」に込められた作者の思いとは・・・。 「傀儡女、農民の女、渡来僧、武士、錯綜するそれぞれの運命の糸が一枚の見事なタペストリーに仕上がった」という感じかな。 特に傀儡女の『叉香』と農民の女『いぬ』のなんともいえない不思...
「傀儡」(坂東眞砂子)を読んだ。 これは良い。 タイトルの「傀儡」に込められた作者の思いとは・・・。 「傀儡女、農民の女、渡来僧、武士、錯綜するそれぞれの運命の糸が一枚の見事なタペストリーに仕上がった」という感じかな。 特に傀儡女の『叉香』と農民の女『いぬ』のなんともいえない不思議な縁を描く坂東眞砂子の眼差しがとても優しい。 図らずも「平家物語(古川日出男)」「日蓮(佐藤賢一)」ときて今回の「傀儡」という流れはなんとなくゆるりと繋がっている気がする。 この世の無常感かな。
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坂東眞砂子でまず紹介したい3冊です。いずれも壮大なスケールと精緻な考証で読む者を坂東ワールドへ誘います。短編よりも長編にこの作家の真骨頂を見ます。ぜひ時間のあるときにどうそ!
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様々な立場の人によって進んでいく話でした。 僧や非人、武者、傀儡女と立場が違うからこそ考え方も違う。様々な考え方に触れられました。 場面展開が多かったけど、自分の気になる人物が出てくるまでも楽しみの一つかも。
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この時代の僧侶・庶民・武士・非人などが絡み合っていて面白かった。 色々な人の視点に切り替わって書かれていたので、それぞれの価値観や思惑や人生の違いや似たところが浮き彫りになって良かったと思う。 テーマ?の割にどろどろしていなくて、後味もすっきりしていた。
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倉時代、武家、僧、傀儡師、庶民、非人。絡む因縁、復讐と迷い。よくまぁ、これだけ時代背景を生かせたなと感心。同時代を描いた作品の中では秀逸だと思う。誰が主人公ということはない、主要人物それぞれが自分の世界を生きている。怨霊、幻については余計とも思うが、それも因果の要素なんだろう。仏...
倉時代、武家、僧、傀儡師、庶民、非人。絡む因縁、復讐と迷い。よくまぁ、これだけ時代背景を生かせたなと感心。同時代を描いた作品の中では秀逸だと思う。誰が主人公ということはない、主要人物それぞれが自分の世界を生きている。怨霊、幻については余計とも思うが、それも因果の要素なんだろう。仏教、非人等の描写で反論も出そうだが、それは読者の解釈でいいんじゃないかな。
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全体的に暗いストーリー。現代に生きててよかったーというのが正直な読後感。 傀儡という職業をよくわかっていなかったのでおべんきょーになりました。 歴史的有名人が意外なところでヒョッコリ現れたのがおもしろかった。
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場面展開が多くて戸惑いましたが、中世時代の混沌とした雰囲気があって、味わい深い物語だと感じました。 2つのあだ討ちの話があって、ともすれば暗くなりがちな展開ですが、傀儡師の叉香と千手丸が小説の狂言まわしとなっていて、不思議な魅力があります。 日本史好きで、このあたりの時代背景...
場面展開が多くて戸惑いましたが、中世時代の混沌とした雰囲気があって、味わい深い物語だと感じました。 2つのあだ討ちの話があって、ともすれば暗くなりがちな展開ですが、傀儡師の叉香と千手丸が小説の狂言まわしとなっていて、不思議な魅力があります。 日本史好きで、このあたりの時代背景を知っている方に、おすすめの1冊。 個人的なコメントですが、参考文献に大学時代の今は亡き恩師の名前を見つけ、少ししみじみとしました。
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