札幌 の商品レビュー
すでに絶版ながら在庫が残っているらしく、教文館で買えた。これは1957年の初版を88年にA6のワイド版にして復刻したもの。元はB6だが、微妙にタテヨコ比が違うため、岩波写真文庫の特徴ともいうべき裁ち落としの写真レイアウトではなく、余白が出てしまっている。 1957年といえば父が中...
すでに絶版ながら在庫が残っているらしく、教文館で買えた。これは1957年の初版を88年にA6のワイド版にして復刻したもの。元はB6だが、微妙にタテヨコ比が違うため、岩波写真文庫の特徴ともいうべき裁ち落としの写真レイアウトではなく、余白が出てしまっている。 1957年といえば父が中学生、祖父がちょうど今の私くらいの年代だったはず。2人とも札幌出身なので、どこかに写っていないかと探してしまう。2人が働いていた会社のヒトコマも。 札幌の町の風景だけでなく、人と生活も紹介しているのがいい。キャプションもなかなかおもしろいので、いくつか引用。 「冬のはき物はよほどのオシャレでない限り男も女も長靴、和服なら雪下駄である。だから靴みがきは暇で困る。冬の間屋台のラーメン屋に転向するものもあるという。」 「雪の日。傘をさすものはない」 「石炭をやたらに焚いて室温を必要以上に高くするのも、北海道人の大ざっぱな性格のあらわれといえる。」
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