東京のインフラストラクチャー 巨大都市を支える の商品レビュー
この本は、東日本大震災の直前の3月3日に読んだ、芦原由起夫『東京アーカイブス』の参考文献。 たまたま、かばちゃんも読むと言っていたので、積ん読からとりあげて、今朝、第10章まで読んだ。 東大の教養の教科書で、土木専攻の人にもわかりやすく、かつ、幅広く、インフラのこと...
この本は、東日本大震災の直前の3月3日に読んだ、芦原由起夫『東京アーカイブス』の参考文献。 たまたま、かばちゃんも読むと言っていたので、積ん読からとりあげて、今朝、第10章まで読んだ。 東大の教養の教科書で、土木専攻の人にもわかりやすく、かつ、幅広く、インフラのことを説明。 発行は1997年で阪神・淡路大震災を踏まえている。 気付いた点。 ①液状化について、地盤に礫の柱をつくるグラベルドレーン工法や地盤のなかに固い壁をつくる工法が紹介されている。(p193)しかし、阪神・淡路であまり問題にならなかった宅地造成地の崩落についてのコメントはない。 土木工学というのは、問題がでてくると、発展していく学問なんだなと理解した。 ②阪神・淡路大震災では、都市ガス管については、高圧・中圧導管にはほとん被害はなかったが、低圧導管、内管の被害は26000件を超え、復旧に時間がかかった。(p287) 防災上の電力源として、森ビルの六本木ヒルズのような天然ガスタービンが検討しているが、 天然ガスの安定供給の可能性について、よく検証する必要がある。 ③大震災に生き延びる消化システムは存在しない。(p306) 津波と同じで、木造地域では延焼し始めたら逃げるしかない。消防は期待できない。 教科書だから、基本的なことが多いが、再度勉強してみて、やはりためになる。 学ぶは一時の恥、学ばぬは一生の恥だと思う。
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