されど罪人は竜と踊る(1) の商品レビュー
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毎日眠くて電車の中で読めずしばらく中断していたけど、最近もう一回読みはじめた。結構面白かった。ただ、この作者のエピゴーネンが新人賞に殺到しているのを想像すると、審査員のヒトたちにお悔やみの一つも言いたくなってくる。 なにしろとても特徴的な文章だ。冷徹で知的でシニカルで、他の作家はたぶん書かないような文章だ。真似たがる人が続出しそうだと予感した。特に戦闘シーンでは科学用語と体言止めが多用される。私はなんとなく、自衛隊とか警察とかがよく使う「ヒトロクマルマル、不審船に威嚇射撃」みたいな記録口調をイメージした。動的な描写には優れている一方で、特徴的なだけに終盤には見飽きてきたり、目に見えるものだけを説明すればいいのか、という疑問も残ったりした。 しかしこの作品のいいところは、そんな文章の間から垣間見えるキャラクターの人間臭さだと思う。ラノベ(というにはヘビーだけど)らしく、キャラクターはみんなぶっとんでいて現実味はないが、そんな中にも共感できる心の動きがある。感傷的すぎず、機械的過ぎず、そのさじ加減をこの作者はよく分かっていると思う。だとしたらその力量は並大抵ではないよなぁ。うかつに真似をすると、中身のうすっぺらい言葉遊びだけが出来上がりそうだ。よい子は真似しないように。 ……その割に評価が★3つと低めなのは、やや誤謬が多いと思ったから。角川スニーカー文庫からの移籍にもかなり込み入った事情があるようだし、私自身単純な日本語の文法のミス、誤字脱字は元々さほど気にしない方なのだが、私の読んだ版では肝心の科学用語にも誤りか説明不足と思われる箇所をみつけてしまった。そういうものを扱う以上は、ちゃんとしてほしいかな。一人称と三人称が混ざるのも好みではない。
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ガガガ版のされ竜。スニーカーより全然読みやすかった。ひとつひとつのシーンが前よりクリアに思い描ける。スニーカーは最初の3ページがわかりにくくて、何回も読み直した記憶がある笑 でも誰かが言ってたけど、たまに文章が変。 10まで読みおわって1を読むとなんだか新鮮だね。グロい描写におえ...
ガガガ版のされ竜。スニーカーより全然読みやすかった。ひとつひとつのシーンが前よりクリアに思い描ける。スニーカーは最初の3ページがわかりにくくて、何回も読み直した記憶がある笑 でも誰かが言ってたけど、たまに文章が変。 10まで読みおわって1を読むとなんだか新鮮だね。グロい描写におえってなってた自分が懐かしい。もう慣れました笑 やっぱりされ竜好き! どこまでもやりきれないガユスが好き!
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作者男ってのが最大の驚き バトルの醍醐味は共闘ですよね 7巻あたりの異様な鬱展開に正直ついてけなかったけど 今読み直したら新しい気持ちで受け取ることが出来るかもだよね
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角川文庫版を読んだのが中学生 描写濃い!鬱い!グロい!流石暗黒ラノベ!(※褒め言葉です ある種の挑戦と新境地を植え付けた作品がガガガで出てる! 大幅加筆でヤバイくらい分厚くなってたけど、その分読み応えは抜群でした
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実はガガガ版は初読。買うだけ買って手つかずでした。 しかし懐かしい。 ギギナは確かにかっこいいですが、ガユスがかなり捨てがたい。ガユスの中途半端さがたまらなくなったら大人かしらそうかしら。
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電子書籍で最新巻まで読みました。 本屋で見てびっくりしました。笑ってしまうくらい分厚いです、京極堂シリーズ並み。巻によっては箱本です。 毒舌と殺伐とした雰囲気が荒れ狂う内容です。でも好き。 ただ、絶望的な話が多くなり、どんどん救いの余地が減っていくので、ちょっとは脱シビアな展開...
電子書籍で最新巻まで読みました。 本屋で見てびっくりしました。笑ってしまうくらい分厚いです、京極堂シリーズ並み。巻によっては箱本です。 毒舌と殺伐とした雰囲気が荒れ狂う内容です。でも好き。 ただ、絶望的な話が多くなり、どんどん救いの余地が減っていくので、ちょっとは脱シビアな展開を希望したり夢見たり。 とりあえずギギナはかっこいいし、主人公のガユスと実は仲がいい気がしないでもなくない?ところが好きです。 たまに核心を突くギギナ語録にはっとさせられます。
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前から興味あったので、新装版をよんでいます。とりあえず、ガユスとギギナのコンビがいいです。そして、絵もきれいでいい感じです。
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小難しい科学の話を除けば迚も楽しい!ガユスとギギナのやり取りも面白し、戦闘シーンはかなり読み応えがあります。キャラが皆個性的ではまる人はとことんはまる話だと思う。
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昔読んだことがあったんだけど完結までは呼んでいなかったシリーズ. それが「大幅加筆で新生」とかなんとか帯に書いてるじゃないか. 確か前は背表紙が紫色の文庫だった気がするんだけど, そういう細かいことは気にしない方向で. そんなわけで超科学ファンタジーですよ. 良く分からない魔法による爆発じゃなくて トリニトロトルエンを精製して爆発させるとかそういう. まぁ,その生成方法がファンタジーチックなんだけど. そんな技術を扱う咒式士のガユスとギギナのコンビが 依頼された仕事に対して咒式を使いながら解決していく話. まぁ,間違っては居ないハズ. 面白かったよ.
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高校時代に読んで凄まじいインパクトを食らったライトノベル・・・というよりもヘヴィノベル。理系ですらもついていけない超重量級の戦闘描写・緻密設定・舞台背景は圧巻。今でも読むのに苦労していますが、挑まずにはいられない作品であります。
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