モンテ・クリスト伯(下) の商品レビュー
通常版は読みきれるか自信がなかったので、岩波少年文庫版を。 め、メチャメチャ面白い…!一気読みしてしまった。 ミステリ要素もあって、伏線を追うのも楽しい。 似た名前が多いので冒頭の「おもな登場人物」と行き来しながらだったけど、そこにかなりのネタバレが…なのに、文中でも律儀に驚...
通常版は読みきれるか自信がなかったので、岩波少年文庫版を。 め、メチャメチャ面白い…!一気読みしてしまった。 ミステリ要素もあって、伏線を追うのも楽しい。 似た名前が多いので冒頭の「おもな登場人物」と行き来しながらだったけど、そこにかなりのネタバレが…なのに、文中でも律儀に驚いてしまう。 終盤、復讐相手にモンテ・クリスト伯爵が正体を明かすシーンでは、つい頭の中で笑ゥせぇるすまんが「ドーン!」をやってしまう。 本作がもちろん面白いのだけど、それにしても少ししか読めてないけど岩波少年文庫はどれも面白いなあ。 昔は青い鳥文庫を手に取っていたので、勿体なかったかもしれない…
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モンテ・クリスト伯はメルセデスに生きているか死んでいるかも分からん男のために一生涯禊を立てろとでもいうのか…… 確かにフェルナンの手を取ったことは納得できないまでもそれでもモルセール夫人ではなくメルセデスとして絵を描かせたり正体を見破ったりと、生きるためにフェルナンの手を取っただけで心の中にはエドモン・ダンテスがいることは分かるのに、そんな健気なメルセデスに対して許す許さないだの言ってるのはとても傲慢だなと感じてしまう。 エデが伯爵を愛しているのは一種のグルーミングだと思うのだけど、伯爵は父として愛していた筈なのに最後にエデを恋人として愛することについての伯爵の心の変化の描写が少くて少しモヤりもした。 古典で男性が作者であれば、恋愛描写や女性像はこうなるのはまぁ妥当ではある。 復讐劇に関しては最後に伯爵が復讐相手に対して慈悲を掛け、一人の人間として生きていく形で締められるのがよかった。
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" アンドレアはとぶようにして部屋へはいると、カドルスの手紙に火をつけて燃やし、灰のあとまで消してしまった。" P.76 "「いやだ」とカドルスはいった。「いやだ。神さまなんていやしない、摂理なんてありゃしない、ただ偶然があるだけなんだ」"...
" アンドレアはとぶようにして部屋へはいると、カドルスの手紙に火をつけて燃やし、灰のあとまで消してしまった。" P.76 "「いやだ」とカドルスはいった。「いやだ。神さまなんていやしない、摂理なんてありゃしない、ただ偶然があるだけなんだ」" P.105 読中、ちょっとぐぐったりすると「モンテ・クリスト伯はラノベ」だとか「モンテ・クリスト伯はなろう」とかヒットしたりする。 この作品に限らず、他の文学作品にもそう思うことはある。「名作、古典、文学」というラベルは、「ラノベ、なろう」などのラベルと競合しないということに気付かされる。『はつ恋』なんて、タイトルの少女漫画感とは裏腹に、すげえNTRだしな! エドモン・ダンテスはダーク・ヒーローであるし、傷のある男でもある。人気が出ないわけがない。「眼光鋭く覆いかぶさるように威圧する影」という描写は多くの漫画作品にもさり気なく登場するが、原点はモンテ・クリスト伯にあったりするのかなと思ったり思わなかったり。 当時の読者はおそらく、現代において週刊少年誌の連載に熱狂するかのごとくこの作品に熱狂したのだろう。 そもそもいい年になっていまさら未読の名作作品を読んでみようと思った理由はFGOで、なんでエドモン・ダンテスが主人公たるプレイヤーキャラクターを共犯者あつかいしてんの?という疑問から発した。 わかるような分からんような。明示的な理由は見いだせなかったし、暗示的なものは一読では抜き出しできない程度におぼろげだ。「待つこと希望を失わないこと」の一言に由来するのかもしれない。 最新の幕間では主人公のトラウマあるいは罪悪感を、主人公のあずかり知らぬところで忘却させているというというような描写もあった。原典たるモンテ・クリスト伯は暗躍はすれど、そんな働きを見せたことはない。換骨奪胎のたぐいであろうが、さて。
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入院中に読破。 男の復讐の物語。 福岡さん紹介、既に購入は全7巻でもっと重厚感があったように思う。 長編は考えさせられる。待つこと希望を失わないこと。
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長くもなく、文字も大きいため読みやすい本です。 デュマの作品は三銃士から入りましたが、この本も同様に貴族の暮らしが垣間見えるようでワクワクして読み進めることが出来ました。 単に復讐譚で終わらないあたり、大人から小さい子まで、考えを深められそうな一冊でもあります。
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オリジナルは1844−46年。新聞連載。 子供のころ、親世代の本で読んだ「巌窟王」。 再読しようとまずは岩波少年文庫で手に取った。 いずれはオリジナルを読みたい。 (ちなみに、子供のころ、ほぼ同時期に同シリーズで「鉄仮面」を読んだ。こちらはデュマではなく、ボアゴベ→黒岩涙香原案バージョンだったようだが、未来ある青年が全てを奪われて投獄される、青年には婚約者がいた、という点で、巌窟王と鉄仮面は似たイメージがあった。実際は舞台となった時代にけっこう開きがあり、鉄仮面はルイ14世で17世紀、一方のこちらはナポレオン以後で19世紀の物語だった。) さて。 巌窟王の物語は前半のドラマが凄まじくて、私の印象もほぼそれで終わっていた。 しかも今回これが実話ベースだったことを知り、非常に驚いた。 モンテクリスト伯が蘇ったとき、どんな復讐をしていくのだろう、とワクワクしながら中巻下巻を読んだ。 中巻はちょっと中だるみを感じた。 アンドレア・カヴァルカンチとか、ルイジ・ヴァンパとか、話を伸ばしてるだけじゃない〜?と思ったが、下巻に入り、子供世代の物語が複雑に絡み合うと面白くなってきた。 アンドレアも非常に得難いキャラで、退場間際の言動が清々しいほどだった。 モンテクリスト伯の復讐について フェルナン→ダンテスへの悪意はそんなに強くない。自身のジャニナ時代の悪事をバラされて名声を失い自殺。 ヴィルフォール→ダンテスへの悪意はないが、自身の父との政治的立場の違いから保身のためにダンテスを見殺しにした。家族を失い、アンドレア(ベネデット)の存在をバラされて発狂。 カドルス→アンドレアに刺されたチンケな死に方。 ダングラール→最もダンテスに悪意をもち、彼をおとしめた人物。にもかかわらず、成敗が最後だったためか、モンテクリスト伯が虚無モードに入ったおかげで、洞窟でボッタクリに遭っただけで助かった奴。本当にそれでいいのか、復讐しまくるべき相手はこいつではないのか?? というかんじで、ちょっと霧の中。 東南アジアの物語だったら、きっと親の因果が子に報い的な流れで、子供世代も一緒に片付けてられていると思うが、この作品では子供世代はちゃんとしており、親の悪事の精算を真摯に受け止めて再出発している。 モンテクリスト伯も、ちゃんとそれを助けている。いい奴。 最後に個々の人物について ・ノワルチエ氏…キャラたちすぎ。きっと生き残ると思ってた。フランツとの婚約破棄シーン、かっこよいではないですか。 ・ヴァランチーヌ 影薄い。ヒロイン。 ・ウジェニーとダルミー嬢 百合の逃避行シーン、良かったと思う。スピンオフとか書いて欲しいよ。彼女らの価値観は新しいもの、ということかな?? ・子供世代の男キャラが多すぎて何がなんだか、ですが、フランツが一番好きだなあ。 ・エデ いい。養女としてではなく、モンテクリスト伯を愛しているんだなあ。 物悲しい褐色肌美女(美少女)を連れている、あまり食事をとらない白い肌の金と教養と人脈のある謎の男、って絵になるわ。 エデと旅立つという終わり方もすごくいいと思う。 メルセデスは可哀想だけど、これはこれでいいんだよ。
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読みやすいと思う 上→熱い、いい導入 中→読み手としても若干中弛み、いろいろ工作してた気がするけど印象が薄い からの下巻 ほとんど伏線回収って感じだったけど、いい回収の仕方だったと思う それぞれの相手にあった自滅のさせ方だった 途中良心の呵責、自分の行いに対しての猜疑心が生まれたところはもっと人の心を殺していけよって意味わからん応援の仕方をしてしまった 最後どんな風に締めくくるのかと思ったけど、生き残った人達はちゃんと自分を確立して生きて欲しいなって思ったいい終わりでした
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不愉快な思いをしました。またなんですが。 読んでいたら、「こんな本を読んでいるのか(笑い)」 だからどうだと。 あんたは口先だけで一切読んでいないじゃあないですか。 他人様を見下したいだけの御仁です。 お婆ちゃんが読んでいたのを見て馬鹿にしておりました。 今回は息子ですが。 本人...
不愉快な思いをしました。またなんですが。 読んでいたら、「こんな本を読んでいるのか(笑い)」 だからどうだと。 あんたは口先だけで一切読んでいないじゃあないですか。 他人様を見下したいだけの御仁です。 お婆ちゃんが読んでいたのを見て馬鹿にしておりました。 今回は息子ですが。 本人はひどいものですよ・・・まともに読んでいねえ。
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復讐を果たしていく中もまた悩み悔やみ、なかなか幸せになれないダンテスさんが復讐を終えて、幸福への道が開かれるところで終わり、とてもすっきりしました。メルセデスがちょっと切ないですが、次読もうと思っている完全版でもう少し描かれているといいなと思います。
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いよいよクライマックス! 次々と復讐を遂げていくエドモン・ダンテス 気持ちいいくらいにピタッと鮮やかに決まっていく復讐なんだけど、 悪いやつらだけじゃなくて、(意外といい人だったりすごくいい人だったりする)家族も不幸になっていったりするのがツライところ(仕方ないけど) でもまあハッピーエンド・・かな? 頭の良さもすごいけど、お金がすごい お金の単位がいまいちわからないんだけど ぼかすか使っている 金に物を言わせている・・ メルセデスのばかっ!(しょうがないんだろうけど) アルベールいいこだな~ ヴァランチーヌいいこだな~(でもなんかおバカっぽいな) ウジェニー(男装して友達といっしょに出奔)かっこいいな エドモンはメルセデスといっしょになるのかなーと思ったけどエデなんだなー そのへんはどうなんだろうな 解説してほしい
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