ファイアー・フライ の商品レビュー
楽しい誘拐事件になりました。特に山歩きの描写は、自分が山好きなせいもあり、とても良かった。また、嵐の中で辰っちゃんが流されていくシ―ンは、自分が木島になったくらいの迫力があり、感動しました。
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人違いで誘拐された男が横領犯で身代金はとれないしで犯人が困る話。 黒幕が早く落ちすぎ、警察無能すぎではあるけど、ラストもすっきり。
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高嶋さんってこういうのも書くんだ・・・、というのが第一印象。環境問題やら原発事故が絡んでくるのかと思ったら、全く違いました。奥さんの態度がいただけなかった。
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比較的好きな分野の本なのであっという間に読んだ。内容に対して少し長いかもしれない。逆にこの長さならもう少し内容を厚くできた気がする。
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セネックス工業の研究員の木島は,社長宅に研究成果の報告のあと, たまたま空いていた社長車に乗せてもらって帰るところを社長と間違えられて誘拐される。 その後,木島が会社の金を使い込んだと報道されていることを知る。 誘拐犯の作り込みがいまひとつな印象。
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「ミッドナイトイーグル」の作者、高嶋哲夫の書。「M8」「TSUNAMI」「ジェミニの箱舟」などのディザスターモノとは違い、犯罪サスペンスモノです。 元研究者であるからなのか、本書に限らず、彼の著作の主役は企業や公的機関の研究者である事が多いです。本書もその一つ。逆に言えば、「ミ...
「ミッドナイトイーグル」の作者、高嶋哲夫の書。「M8」「TSUNAMI」「ジェミニの箱舟」などのディザスターモノとは違い、犯罪サスペンスモノです。 元研究者であるからなのか、本書に限らず、彼の著作の主役は企業や公的機関の研究者である事が多いです。本書もその一つ。逆に言えば、「ミッドナイトイーグル」は、その原則から外れた本と言えます。 始まりを読むと、一体どういう風な結末を迎えるのか?と少し心配になりましたが、物語が進むにつれ、「そう来たか」と言うストーリーに。少し残念なのが、主人公の家庭について、思わせぶりな描写があるんですが、それほど深い突っ込みは無く、その辺りが不満です。あれだけ思わせぶりな書き方なんだから、もう少し何かあってもいいと思います。
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人違いで誘拐された挙句、横領の罪まで被せられてしまう主人公。最後の方はバタバタとちょっと慌しい終わり方だったけど、家庭でも社会ででも存在感のない中年男が、喧騒から離れた大自然の中で犯人と心を通い合わせ、徐々に新しい自分を見つけ出し、自ら汚名を払拭するために動き出す姿は格好良かった...
人違いで誘拐された挙句、横領の罪まで被せられてしまう主人公。最後の方はバタバタとちょっと慌しい終わり方だったけど、家庭でも社会ででも存在感のない中年男が、喧騒から離れた大自然の中で犯人と心を通い合わせ、徐々に新しい自分を見つけ出し、自ら汚名を払拭するために動き出す姿は格好良かったし、爽快だった。
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高嶋哲夫の主人公はいつもカッコよく変身する。地味で冴えないオッサンが突如、女にもて、八面六臂の大活躍。だけどやっぱり二枚目にはなりきれない…、そんな所でリアリティを保っている。話自体は強引だが、ヒーローぶりが気持ちいい。
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社長と間違えられて誘拐された研究開発に携わっているエンジニアの木島は、誘拐した2人の犯人と一緒に山奥深くで生活しているうちに自然の中でゆったりとした時間の流れの中で数日を過ごす。自然の中で生活しているうちに今までの生活を振り返ったり事件の背景にあるものに気づいたり、犯人との&am...
社長と間違えられて誘拐された研究開発に携わっているエンジニアの木島は、誘拐した2人の犯人と一緒に山奥深くで生活しているうちに自然の中でゆったりとした時間の流れの中で数日を過ごす。自然の中で生活しているうちに今までの生活を振り返ったり事件の背景にあるものに気づいたり、犯人との繫がりや心の交流が生まれてくる。自然のもつ恐ろしさや限りなく神秘的で美しいものがあることを知る。その象徴がファイアー・フライ、季節はずれのホタルだ。山奥にある動物の墓場、死体に群がる火のハエは死んだ動物たちの魂の輝き。 そんな自然に溶け込んだ生活の対極にあるもといた職場やそこに身を置いていた時の熾烈な競争社会、そしていつの間にか居場所がなくなっていた家庭、そんな中から誘拐を企てた犯人に挑み事件を解決し新しい自分に生まれ変わっていった。最後はばたばたと解決に向かって急展開したことは、わざとらしくて少し残念だったなぁ!
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誘拐事件を軸にしたエンターテインメント小説。リストラ、オーバーワークによる家庭崩壊、悪徳金融業者問題が事件に絡む。セネックス工業開発部の主任研究員である木島優二が、社長と間違えられて、誘拐される。山深い廃村に監禁された彼は、いつしか犯人たちと心の交流を持つようになる。しかし、この...
誘拐事件を軸にしたエンターテインメント小説。リストラ、オーバーワークによる家庭崩壊、悪徳金融業者問題が事件に絡む。セネックス工業開発部の主任研究員である木島優二が、社長と間違えられて、誘拐される。山深い廃村に監禁された彼は、いつしか犯人たちと心の交流を持つようになる。しかし、この誘拐事件にはもう一つ裏があった。誘拐された木島が会社の研究費およそ5億円を横領していたと報道されたのだ。身に覚えのない罪を着せられた木島は真相究明のため、誘拐犯2人に協力し身代金奪取を狙うことに……木島はただ忙しく働くだけの毎日を送っていた。そのため、かえって監禁生活でゆったりとした穏やかな気分になれたという場面があったが、そこに現代社会をあらわす皮肉を感じた。ただし、誘拐事件を扱っていながらも緊迫感は乏しい。彼はさらにこの監禁生活により、家族(妻、娘、息子)が自分とは別のところで生きていることを実感する。世間ではよくあることだが、真面目一本の彼は誘拐されなければわからないままだった。誘拐は、彼にとって殺されるかもしれないという、死を連想させるものだったはず。しかし、同時に生きるということの意味をあらためて考えさせるきっかけになった。真相が解明されていくにつれ、木島はさらに辛い現実を知ることになる。仕事しか頭になかった木島が、初めて知る現実にどう対応するのか、再生はできるのか? というのがこの物語のテーマ。主人公、木島優二は43歳。
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