仏教がわかる の商品レビュー
癌などによる死を看取る時の考えについて、終末医療をされている先生の体験からくる話で、説得力があり非常に参考になった。 わかりやすい例として、「5人家族だから5角形のコタツを目指す」考え方と、「不便だけど現状の四角いコタツを良しとして、大好きなお母さんと二人で入る」という現状肯定の...
癌などによる死を看取る時の考えについて、終末医療をされている先生の体験からくる話で、説得力があり非常に参考になった。 わかりやすい例として、「5人家族だから5角形のコタツを目指す」考え方と、「不便だけど現状の四角いコタツを良しとして、大好きなお母さんと二人で入る」という現状肯定の考えが提示された。物質文明重視の教育からくる「便利」に幸せを見つける考えだけでなく、「不便」の方にも幸せを見つける考えに気づかせてくれた。 また、子規の「悟りとは如何なる場合でも平気で死ねることではなく、如何なる場合でも平気で生きていることであった」という話、また重度障害者の星野富弘氏の詩「いのちが一番大切だと思っていた頃は、生きるのが苦しかった。いのちより大切なものがあると知った日、生きているのが嬉しかった」の話は、人生の意味を、改めて考えるきっかけになった。
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