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ゴルディアスの結び目 の商品レビュー

3.9

22件のお客様レビュー

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2022/12/30

とても面白かった。 もともと『SF』や『宇宙』という題材が好きな事もあり興味深く読み進められた。 物事に関しての可能性やら想像を屁理屈的に懇々と語る描写がとても好ましい。

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2022/11/01

若いときは好きな作家さんだった。 地球の消滅・宇宙の誕生など、氏の独特の感覚は素晴らしいものだと思いはするが年を重ねて理解が難しくなったのか。 収録された四つの作品のうち一番理解できたのは「ゴルディアスの結び目」 「あなろぐ・らう”」はあまり好きではなかった。

Posted byブクログ

2019/06/18

短編4作の合本で、短いながらもなかなか重い本だった。 氏の面目躍如である最新の宇宙物理学の知見や、1970年当時カウンターカルチャーの一部として流行っていたドラッグ体験などをフックに、人間存在の心理や認識のヒダヒダをめくっていく趣向であり、SF小説というよりは哲学書でも読んでい...

短編4作の合本で、短いながらもなかなか重い本だった。 氏の面目躍如である最新の宇宙物理学の知見や、1970年当時カウンターカルチャーの一部として流行っていたドラッグ体験などをフックに、人間存在の心理や認識のヒダヒダをめくっていく趣向であり、SF小説というよりは哲学書でも読んでいるような感じにさせられる。 それでいて日本的なウェット(情緒的というか・・・)な空気が全体にまとわりついていて、人間の業の深さにも思い至るようになっている。40年を経たいまでも、十分鑑賞に耐える内容である。 この4編の小説は当時あった「野性時代」という雑誌が初出となっている。ふと考えてみると、昨今「野性」はさらに弱まっていて、もはやそこへ回帰しようという機運さえ失われているように感じる(草食的というか・・・)。 そういう意味では、いまも鑑賞に耐える質の高さこそあれ、まだ人間理性を信じて疑わなかった時代の小説であり、やや理想的に過ぎるような気もする。 やたらに湿気の高い夏の夜の中で、いろいろ考えさせられ、大いに楽しませてもらえた本であった。

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2019/02/19

宇宙の事を考えると、自分の足元がぐらつく様な不安を感じるので、この作品のテーマは痛いほどよくわかりました。恐ろしいんですよ、地球の外の事を考えるっていうのは。

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2018/04/19

表題を含む4編の短編集。ストーリーに直接の繋がりはないものの、同じテーマが通底する形となっている。結末に少し不満はあるものの、個人的には一番SF的でない「岬にて」が好み。300頁ほどで読み易く、小松左京未読の方は是非。

Posted byブクログ

2017/06/13

『岬にて』が好きで妙にはまった。 表題作『ゴルディアスの結び目』はかっこいい。超常現象を研究する施設で、とある美しい少女の憑き物を調べるサイコダイバー。宇宙観に圧倒。

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2016/07/14

思弁的SF……SF的思弁…… 〈神〉や〈異星人〉や〈気配〉が、口ごもりながら語りかけてくる。 一級の知性の持ち主が、考える考える考える……。

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2014/04/20

 小松左京って、こんな本格SF書く人だったんだ、という驚きがありました。でも、あまりにも唯物論的で途中から白けてしまいました。それぞれのテーマやモチーフが重なり合う連作ならではの面白さは確かにありますが、一つ一つの話の面白さはいまいちですし、描写はやけに詳細であるわりには全体の印...

 小松左京って、こんな本格SF書く人だったんだ、という驚きがありました。でも、あまりにも唯物論的で途中から白けてしまいました。それぞれのテーマやモチーフが重なり合う連作ならではの面白さは確かにありますが、一つ一つの話の面白さはいまいちですし、描写はやけに詳細であるわりには全体の印象がわかりづらく、心像が描きづらかったです。なにより、青臭く、精神性に乏しいので、あくまで本格SF風なんだなーと。

Posted byブクログ

2014/03/27

叙情的SF。人の心理や宇宙に思いを馳せて揺蕩う(たゆたう)ような短篇が、徐々にその抽象度・スケールを拡大していく。読みにくさがジクジクとした雰囲気を作っておるように感じられます。

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2013/09/05

『マインド・イーター』より。なるほど、あれがこれのオマージュと言われるわけが判った。あと『レベルE』でも似たシーンを見たような。でも表題作より『すぺるむ・さぴえんすの冒険』がよかった。ラストに泣いた。人類最後の英雄譚。それが語られるのはどのように。極端なシチュエーションを舞台装置...

『マインド・イーター』より。なるほど、あれがこれのオマージュと言われるわけが判った。あと『レベルE』でも似たシーンを見たような。でも表題作より『すぺるむ・さぴえんすの冒険』がよかった。ラストに泣いた。人類最後の英雄譚。それが語られるのはどのように。極端なシチュエーションを舞台装置としてはいるのだけれど結局『人間』の在り方を描いているSFとして、その醍醐味をとても良く感じさせてくれた。あとブラックホールがよく使われてるなと思って調べたら、やっぱりこれの発表当時にホットな話題だったのね。

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