バウッダ・佛教 の商品レビュー
仏教のエッセンスが凝縮している良書。原始仏教の思想を丁寧にまとめて、大乗仏教の思想と対比して描かれています。 難解なので何回も繰り返し読んで仏教学習の教科書のように使っています。
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無我は、理論ではなくて、まさしく実践の課題として阿含経には説かれ、無我の実現を阿含経は反復して強調する。そして、その実践・実現を担い果たすのは、ほかならぬ主体であり、自己そのものである。その自己ー主体が、執着にうごめいている自我を否定し、開放し、超越する。阿含経に説かれる無我説と...
無我は、理論ではなくて、まさしく実践の課題として阿含経には説かれ、無我の実現を阿含経は反復して強調する。そして、その実践・実現を担い果たすのは、ほかならぬ主体であり、自己そのものである。その自己ー主体が、執着にうごめいている自我を否定し、開放し、超越する。阿含経に説かれる無我説とは、まさに以上なようなものである、ということが出来る。 自己は、そのまま主体性であり、行為の主体であり、実践の当体であり、責任の所在であり、そして仏教の術語で言えば業の統括者として、常に明らかであり、自らに関わる一切を負う。そのような「自己」の在り方を、「ダンマパダ」は多くの詩句に説く。 "実に、自己こそが、自己の、主。自己こそが、自己の、拠りどころ"
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