役にたたない日々 の商品レビュー
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正直で口の悪い文章の数々につい笑ってしまう。 ガンになって丸坊主にして、呆けた母と話す話が印象的だった 「母さん、私しゃ疲れてしまったよ。母さんも九十年生きたら疲れたよね。天国に行きたいね。一緒に行こうか。どこにあるんだろうね。天国は」 「あら、わりとそのへんにあるらしいわよ」 「死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだと思う。」
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女性作家の癌を患ったり呆けかかったりした60代半ばのエッセイ 良い意味で、格調が高くなく、倫理的でなく、 そんなこと書いて良いんだと思わされる内容。 つまらなくならない、下品にならない文章は 人柄によるものなのだろうか。
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日記形式で本当に日記みたいな文章が続くのですが、これが面白くてどんどん読めました。韓流ドラマに嵌まる佐野さんの様子がおかしかったです。
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シズコさんを読んで、また、あの谷川俊太郎の妻だった人と解説で知り、俄然興味が。期待を裏切らない迫力の筆調で、年を取ること、病気になること、その日々を、淡々と語る。人生の残り時間を知り、金勘定をして、生涯最後の車にジャガーを買う。なんと言うかっこよさ、なんと言う潔さ。でも、彼女のよ...
シズコさんを読んで、また、あの谷川俊太郎の妻だった人と解説で知り、俄然興味が。期待を裏切らない迫力の筆調で、年を取ること、病気になること、その日々を、淡々と語る。人生の残り時間を知り、金勘定をして、生涯最後の車にジャガーを買う。なんと言うかっこよさ、なんと言う潔さ。でも、彼女のように生きるのは、難しいだろうなあ。自律神経失調症や鬱病と長年戦いながら、生活のために、書き続けた一生。圧巻。
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佐野さん、お亡くなりになっていたのですね。 老いを意識して、どう生きるか。作者の考え方、過ごし方は好きです。
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「100万回生きたねこ」の作者だと知らずに題名に惹かれて購入しました◎ジャケ買いです◎ 素晴らしい作家は精神病の人が多い‥ような気が(?_?)
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佐野洋子さんのエッセイは初めて読みました。 初めの数行で、読むのを止めようかなと思う文章でした。ちょっとにがて・・・。 エッセイはほとんど読まないので、こういう物なのかなと、思って読み続ける事にしました。 佐野洋子さんというと『100万回生きたねこ』はロングセラーで、『おじさんのかさ』や『だってだってのおばあさん』がうちにもあります。子どもたちによく読み聞かせました。 絵本とまったくイメ―ジがあわないのです。 内容は正直、おもしろかった。同感するところが多かったです。 このエッセイは2003年から2008年まで雑誌に掲載されたものをまとめた物です。 この中で、佐野さんは60代後半。自分を小母さんといい。自分の事、周りの友人達との関わりなどが多く描かれていました。しかも、かなり辛口、悪口?。芸能人や著名人も実名で揶揄する場面もあります。 母親が長く痴呆を患っている事と年齢の事もあり、呆けについて恐怖感を感じているような場面がよく出てきます。 読み続けるうちに、佐野さんが戦争で随分食べる事に苦労した事。子どもの頃にお兄さん、弟さん、父親を亡くされている事。うつ病だった事。乳ガンで手術をした事。なども書かれていました。 最後の章は、ガンで余命2年と担当医に言われ、抗ガン剤も延命も断り、昔通に生活する事を選びます。 もう、お金を残す必要がないと「ジャガ―」を買って、乗る。 「十数年苦しめられたウツ病が消えた。」 「死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだと思う。」 とご自分の死について、何も恐れず、受け入れ、むしろ清々しく語っている。 しかし、「私は死ぬのは平気だけど、親しい好きな友達には絶対死んで欲しくない。死の意味は自分の死ではなく他人の死なのだ」と言う。 すごく深い。 読み終わると、後半になるにつれて内容は死に近づいていたような気もした。 佐野さんは2010年11月に亡くなられました。 佐野さんの絵本をもう一度読みたくなりました。 ■佐野 洋子(さの ようこ)1938年6月28日 - 2010年11月5日 作家、エッセイスト、絵本作家。 北京生まれ。7人兄弟だったが、幼少時に病弱だった兄を亡くしている。 武蔵野美術大学デザイン科卒。ベルリン造形大学でリトグラフを学ぶ。卒業後、デパートで働くが、すべての工程を自分で決めたいと、デザイン、イラストレーションの仕事を手がけながら、『やぎさんのひっこし』で絵本作家としてデビュー。 代表作である『100万回生きたねこ』は、人生や愛について読者に深い感動を与える絵本として子供から大人まで親しまれている。海外絵本の訳本もある。 エッセイストとしても知られ、『神も仏もありませぬ』で2004年度の小林秀雄賞を受賞。『役にたたない日々』の中で、がんで余命2年であることを告白していた。2010年11月5日、乳がんのため東京都内の病院で死去。72歳没。没前後も著書が刊行された。2012年には、晩年を記録した映画『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』が公開された。 喫煙者であり、ガン宣告を受けても喫煙は止めなかった。後年はメディアなどにも多数出演している。(wikipediaより)
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佐野さんの最期を読んで、 私はどうかな、慌ててるか、何かやりかけでミスってるのに気づいたけど手を打てないまま ひゅる〜っとアウトしそう。 ちょっとサプライズとか、 ちょっと誰かを笑わせたりして、 ふっと深呼吸して息が止まるといいな。
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エッセイというか日記。これも三浦しをんの「三四郎・・・」に出てたんだっけ、他の本で見たんだっけ。面白かった。60代後半でエネルギッシュに生きている。鬱病を患っていたとは思えないほど。非常に攻撃的。ぼけていく心配、韓流ドラマにはまること、戦中・戦後の幼少期。この年代の人が強いわけだ。死ぬ直前、のような書き方をしていたけど、亡くなったのは去年だそうだ。やはり強いなー。
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見事。というしかない。惚れ惚れする。男前。そしてキュート。水道局や役所の理不尽な対応に切れて怒り揚げ、そんな自分に嫌気がさして友達に電話して「どんどん悪いおばあさんになっていくの」と訴え、え、あんたイイばあさんだったの?を切り返され、ちょっと黙り「もっと悪いばあさんになっていくの...
見事。というしかない。惚れ惚れする。男前。そしてキュート。水道局や役所の理不尽な対応に切れて怒り揚げ、そんな自分に嫌気がさして友達に電話して「どんどん悪いおばあさんになっていくの」と訴え、え、あんたイイばあさんだったの?を切り返され、ちょっと黙り「もっと悪いばあさんになっていくの」もともと悪いんかい!?とつっこみが行間に入る感じ。佐野さんの死生観にはうちのめされました。がんで亡くなった友人の母上を友人が自宅で看取ったときのエピソード、息してるかな〜って覗いてると目をぱちっとあけて「まだ死んでへんでえ」とのたまった、を思い出しました。
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