天才 の商品レビュー
事情があって再読。1993年に読んだようだ。今読むと精神分析的なアプローチは古い気がするが、それを差し引いても「天才とは何か」というテーマを考える上でおもしろい。マルクスを筆頭に紹介されている近代の「天才」たちが変人だらけなのもよい(宮城の天才の定義では、定義上、天才は社会的不適...
事情があって再読。1993年に読んだようだ。今読むと精神分析的なアプローチは古い気がするが、それを差し引いても「天才とは何か」というテーマを考える上でおもしろい。マルクスを筆頭に紹介されている近代の「天才」たちが変人だらけなのもよい(宮城の天才の定義では、定義上、天才は社会的不適応者なので必然的にそうなる)。女性に天才はいないということをかなり強く主張しているのも考えさせられるところだ。天才は教育か遺伝の結果か、天才は狂気なのか、というような問いが本論だが(宮城は基本的に天才は狂気という立場)、序論と結語の、民主主義的社会では天才は生まれにくいというミル的な主張や、計算機は優れた作業ができるが天才的能力は発揮できないといった主張は今でも重要だ。最近はあんまり「天才とは何か」という問いが正面切って問われないようだが、時間があれば私も真面目に考えてみよう。
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大学時代にお世話になった本。 「天才」とは何か。 心理学・精神病理学から、また遺伝の見地からのアプローチが興味深い。
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