マダム・エドワルダ の商品レビュー
『眼球譚』が好きです。闘牛場のシーンが特に。 モチーフの二重性とか、単純に冒涜的なところが面白いです。 併録された講演録も、なかなか興味深いものでした。 表題作は、エロティシズムの理論が開花した作品らしいけれど、その点については全く理解していないことを正直にゲロっておきます(...
『眼球譚』が好きです。闘牛場のシーンが特に。 モチーフの二重性とか、単純に冒涜的なところが面白いです。 併録された講演録も、なかなか興味深いものでした。 表題作は、エロティシズムの理論が開花した作品らしいけれど、その点については全く理解していないことを正直にゲロっておきます(笑) ただ分かることといえば、バタイユのエロティシズムについて基本的に理解していなければ、この作品の本質的な意図を見抜けないこと。エロい。グロい。マルセルかわいい。 この作品は、おそらく、読者自身が作品についていく心構えがないといけない作品の典型なのかもしれないです。
Posted by
エロティシズムの文学は本質的に言語化不可能性にぶつからねばならぬものだという。然り。エロティシズムの本質は、言語化・意識化 i.e. 対象化の機制そのものを無化してしまう点にあると思う。しかしそれにも拘らず、所収「眼球譚」に於ける人間のエロティシズムに対する作者の想像力には戦慄を...
エロティシズムの文学は本質的に言語化不可能性にぶつからねばならぬものだという。然り。エロティシズムの本質は、言語化・意識化 i.e. 対象化の機制そのものを無化してしまう点にあると思う。しかしそれにも拘らず、所収「眼球譚」に於ける人間のエロティシズムに対する作者の想像力には戦慄を覚えた。 エロティシズムとは、人間の自我(自己意識)の個別性が他者とともに溶解してしまうことだという。美的・性愛的・神秘的な陶酔・没入・合一への憧れ。それが個体としての非連続的な自我の消滅=死を伴う。「エロティシズムは死に到るほどの生の称揚である」というバタイユの有名な言葉には、納得させられるものがある。 ところでバタイユの講演も収録されているが、そこでは登壇している他の専門家だけでなく聴講する市民も積極的に発言している。或る女性が、バタイユが専ら男の立場からエロティシズムを論じており、そこでは女が物化されていると批判。それに対するバタイユの応答はない。女のエロティシズムとは。そもそもエロティシズムに性差はあるのか。 訳文はやや古風か。
Posted by
おおお、完全敗北です。 エロ・グロ・スカトロジーに何を含ませているのかが全く読み取れませんでした。 童貞と処女がお花畑でシロツメクサを摘んでいる時に突然 「おい、しゃぶれよ」 「Yes、ロンモチ♡」 みたいな脈絡ない展開に思えて仕方ない。 球体というモチーフを中心に添えてなん...
おおお、完全敗北です。 エロ・グロ・スカトロジーに何を含ませているのかが全く読み取れませんでした。 童貞と処女がお花畑でシロツメクサを摘んでいる時に突然 「おい、しゃぶれよ」 「Yes、ロンモチ♡」 みたいな脈絡ない展開に思えて仕方ない。 球体というモチーフを中心に添えてなんやかんやを表現なり描写しようとしているのでしょうが、私の頭がついていきません! サドはそのあたり非常に分かりやすくて欲望とか動機とかをネチネチ数10ページも飽きずに書いてくれるのですが、バタイユはそういうのが一切ないのですね。 「エロティシズムという言葉をエロい意味で使っていないことが高尚」みたいな低俗な話でないことはわかるのですが、如何せん私には難しすぎるような。もっかい読まないといけませんな。 10.04.20
Posted by
眼球譚目当てで買いました。 馬の腹を裂く描写のあたりから馬がかわいそうになったので読むのをやめました。
Posted by
のっけからまた……。「マダム・エドワルダ」「眼球譚」「死者」を収録。当然ながら(?)生田耕作訳。お好きな人はお好きでしょう、そうでない人は……(店頭で確かめてね)。この本も、後半に無色の染み少々あり。お酒なしでは読めなかったのか、お酒があることでよけい耽溺できたのか、今となっては...
のっけからまた……。「マダム・エドワルダ」「眼球譚」「死者」を収録。当然ながら(?)生田耕作訳。お好きな人はお好きでしょう、そうでない人は……(店頭で確かめてね)。この本も、後半に無色の染み少々あり。お酒なしでは読めなかったのか、お酒があることでよけい耽溺できたのか、今となっては定かでもなし。
Posted by
「死者」「眼球譚」他収録。生田耕作訳。無神学大全で知られるバタイユのほとばしるエロスの痙攣。青年諸君にぜひ一冊。薄くって読みやすいのでバタイユの入り口もってこいだと思います。よこしまな気持ちで始めて下さい。そのための文庫だと思います。
Posted by
偉いほうのバタイユの『マダム・エドワルダ』を読んでいて ちょうど「眼球譚」を読んでいるところ。 この小説には、個人的にどうしても記憶から抜けないものがあって 時間を上から下に切るみたいにして過去を振り返ったり でも振り返っている感覚が無いから何してるのやらと思ったり 自...
偉いほうのバタイユの『マダム・エドワルダ』を読んでいて ちょうど「眼球譚」を読んでいるところ。 この小説には、個人的にどうしても記憶から抜けないものがあって 時間を上から下に切るみたいにして過去を振り返ったり でも振り返っている感覚が無いから何してるのやらと思ったり 自分の価値観や立っている位置や 時間というものの信用できなさなどについて思うことがあるような無いような。 意識に残り続ける文章の強さは、何でできてるんだろう。 でもエロティシズムじゃないような気がする。 「マダム・エドワルダ」「死者」「眼球譚」と 「エロティシズムに関する逆説」「エロティシズムと死の魅惑」、 3つの小説と1つの論文と1つの講演・討論会の記録。 鳥肌のような小説なんだけど、肌は粟立たない。 ”あからさま”の分量のせいか、エロティックじゃない、全然。 小説である必要はあったのだろうか、とか生意気なことを思ってしまった。 (でも眠くならないから意味はあったのだと思い直した。そうだ。) 豊かなクロソフスキーが好き。
Posted by
さっと一行感想を書こうと思っていたら、気づけば1時間半もかけてえらく長い文を書いてしまっていた。だからブログのほうに載せることにしようと思う。そういえば「眼球譚」は新訳が出たようですね。『目玉の話』になったんだったかな? だいぶ雰囲気が違うそうですが、機会があればそちらも読んで...
さっと一行感想を書こうと思っていたら、気づけば1時間半もかけてえらく長い文を書いてしまっていた。だからブログのほうに載せることにしようと思う。そういえば「眼球譚」は新訳が出たようですね。『目玉の話』になったんだったかな? だいぶ雰囲気が違うそうですが、機会があればそちらも読んでみたいものです。
Posted by
バタイユ小説集。 やはりこの人の言葉の選び方が私のツボに来る。 平たく書けばどうしようもないデカダンな状況も、バタイユが書けば特別で何ともフランス的な様相になる。
Posted by
Be prepared before you read. 孤独と虚無と性衝動と夜の空気とおしっこ。。
Posted by