家庭でできる「農薬・食品添加物」の落とし方 の商品レビュー
我々が口にしている食材の種類は多様です。野菜、お肉、果物といったものが、生の状態だけではなく、加工品としても様々な形をとって我々の口に運ばれてきます。毎日食べる食品だからこそ、その中身には気を配りたいものです。しかし昨今の食品偽装や、食品加工の不備などのニュースを見ますと、その責...
我々が口にしている食材の種類は多様です。野菜、お肉、果物といったものが、生の状態だけではなく、加工品としても様々な形をとって我々の口に運ばれてきます。毎日食べる食品だからこそ、その中身には気を配りたいものです。しかし昨今の食品偽装や、食品加工の不備などのニュースを見ますと、その責任を供給者だけに任せておくことは難しく、消費者側も自己責任、自己防衛として、食についての知識を多少なりとも知っておく時代になってきたようです。 一般的に食の不安の中には、残留農薬、硝酸塩、食品添加物などがあります。これらの不安を過度に気にしていては、食べるものが無くなってしまうと思いますし、またこういったもの避けるために無農薬のものを食べるにしても、家計に負担ががかかり、限界があります。そこでいかに食材を食べていくかという調理方法での解決が一つには大切になります。 本書は、昔からおばあちゃんの知恵として伝わる“下ごしらえ”の中にこそ、食材への不安を取り除くものがあるという発想に立って書かれています。例えばきゅうりを食べる前におこなう板ずりや、食材を一度ゆでてから使うゆでこぼしなど、これまで伝統的に行っていた何気ない食材への気配りが、残留農薬を減らしたりする新たな知恵として現代にも蘇ります。伝統的な下ごしらえは、単に食材の不安を取り除くだけではなく、ご飯をおいしくいただくという知恵にもなり、一石二鳥の方法です。 食材の下ごしらえは、本来は食材への気配り、食材の特徴を活かそうとする工夫から発したものだと思います。そしてその根底には、家庭の人々においしく食べてもらいたいという優しさがあったのだと思います。一つ一つの食材を活かすことで、食が安全なものに変わり、そして一家も楽しく過せるようになるというのは、これはおばあちゃんの知恵という範囲を超えて、医食同源を体現する人類的大きな智慧のように思います。
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