金融権力 の商品レビュー
サブプライムローン問題に端を発する現在の金融危機をアメリカ型資本主義経済の終焉という歴史的文脈から解説した本。フリードマンのマネタリズムに対する批判が中心となっており、投資銀行に身を置く者としては耳が痛かったが、今後の世界経済がどのような力学で動くかを知るために欠かせない基本的な...
サブプライムローン問題に端を発する現在の金融危機をアメリカ型資本主義経済の終焉という歴史的文脈から解説した本。フリードマンのマネタリズムに対する批判が中心となっており、投資銀行に身を置く者としては耳が痛かったが、今後の世界経済がどのような力学で動くかを知るために欠かせない基本的な知識が豊富に記載されており、非常に役立った。比較的ライト級の新書が増える中で、内容もしっかりしており、コストパフォーマンスも良い。 読後思ったことは、厳しさを増す経済環境の中で今後個人としてどう生き残って行くべきなのかということ。一部の資本家を潤し、その他多数の労働者を貧困に貶めるアメリカ型資本主義は決して賞賛されるべきシステムではないが、それは現代の日本を生きる自分にとっては抗うことができない与件である。であれば、アメリカ型資本主義の脆弱性を認識した上で、その中での「勝ち組」になるべく、というよりも「負け組」にならないために、最大限努力するしかないと思う。
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少し難しかった。とりあえず3章と4章は必要ないと感じた。 1章のサブプライム関連の話は面白かった。サブプライムの原因を深く説明してくれていた。5章以降のドルの下落の話も面白かった。アメリカとロシア、中国、ヨーロッパの間で金融関連はもちろんのこと、石油や外貨準備金の状況まで説明が...
少し難しかった。とりあえず3章と4章は必要ないと感じた。 1章のサブプライム関連の話は面白かった。サブプライムの原因を深く説明してくれていた。5章以降のドルの下落の話も面白かった。アメリカとロシア、中国、ヨーロッパの間で金融関連はもちろんのこと、石油や外貨準備金の状況まで説明が及んでいたので説得力があった。 ノーベル経済学賞はノーベル賞と命名するべきではないと感じた。何故かというとアルフレッド・ノーベルの意向にそぐわないからだ。 サブプライム問題について読みたい人は、他の著書の方がわかり易くていいと思います。この著書は、金融っていうより経済学の著書かと思います。経済=金融って言われると同じですが・・・。
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