僕だけの唇 の商品レビュー
ハードなテーマと設定が圧倒的で壮絶な作品が光る
全3話の中編を含む全10編の作品。作者が何かを掴んだのか勢いのある壮絶な作品が多いように思う。いわゆるアヘ顔も満載で、それはもぅ激しい凌辱が続く。【想滅(前中後編)】は、会社の経営が立ち行かなくなった社長の後家さんが返済の代わりにご奉仕する話。この後家さんを密かに想っているのが隣...
全3話の中編を含む全10編の作品。作者が何かを掴んだのか勢いのある壮絶な作品が多いように思う。いわゆるアヘ顔も満載で、それはもぅ激しい凌辱が続く。【想滅(前中後編)】は、会社の経営が立ち行かなくなった社長の後家さんが返済の代わりにご奉仕する話。この後家さんを密かに想っているのが隣に住む主人公で、この主人公のバイト先に後家さんがやって来るのが前編。給料の代わりと集団凌辱する社員達から白い液をかけられまくる後家さんが壮絶だが堕ちることはない。無言で淡々と責められるのだが、これが中編でも別の取引先で続く。何か達観というか諦観めいたものがあるような印象である。そして中編から後編にかけては後家さんの義理の娘から今回の顛末の真相を聞かされた主人公が逆襲を企てる。調教した娘を取引先に送り込んで後家さんの代わりを勤めさせるのだが、これがまた後家さんに劣らぬ激しい集団凌辱で堕ちてしまい理性さえも失う。この凌辱を目にする夫(父)には天罰が下る部分もあるが、全てから逃避したいところまで追い詰められた後家さんの最後の姿にも哀れを感じる。あと、乱暴な不登校娘を先生が力ずくの調教で更生させる【カウンセリング】も何だか酷い話。確かに『こっちが大人しくしてればいい気になりやがって』や『自分の痛みには過剰に反応するくせに人の痛みには鈍感』といったセリフは間違いではないとは思うが、幾ら何でもフィストはやり過ぎでは?【捕獲】も撮影のアルバイトと騙して部屋に連れ込み連日に渡って集団凌辱の限りを尽くす話である。逆に、世捨て人同然のダンボール生活をする義兄を慕って探しに来た義妹が体を張ってでも逃げ回る兄を探し出す【橋の下】は、妹の愛情の歪み具合が不気味さを醸す。代わりに【彼女の探しモノ】、【簡易密室事情】、【田園の中で】といった学園モノにラヴ要素があって本作のバランスを取るとともに潤滑油となっている。
DSK
収録:彼女の探しモノ/想滅 前編:井上巧、中編:楠美里、後編:亜紀/簡易密室事情/田園の中で/出戻り(妹)/橋の下/カウンセリング/捕獲/カバー下「オレちゃんの夢現実 その3」「イラスト&あとがき」
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