木村伊兵衛のパリ の商品レビュー
木村伊兵衛の、パリをテーマにした写真集。 木村伊兵衛は、1901年生まれの1974年没、戦前も戦後も活躍した写真家である。最近の日経新聞に、昭和の日本を題材にした写真集が取り上げられており、興味を持って写真集を図書館で借りてみた。たまたま、パリに関する写真集しか借りれなかったため...
木村伊兵衛の、パリをテーマにした写真集。 木村伊兵衛は、1901年生まれの1974年没、戦前も戦後も活躍した写真家である。最近の日経新聞に、昭和の日本を題材にした写真集が取り上げられており、興味を持って写真集を図書館で借りてみた。たまたま、パリに関する写真集しか借りれなかったために、本書を紹介する。 本書は、木村伊兵衛が1955年から1956年にかけて滞在したパリを題材にした写真集である。第二次大戦が終わったのが1945年なので、終戦から10年。1956年の日本の経済白書では「もはや戦後ではない」と謳われたが、しかし、戦争の痕跡が色濃く残っていた時代である。それは、パリも同じであり、セーヌ川やエッフェル塔などのパリを象徴するものも映ってはいるが、街並みはどことなく煤けた感じが否めない。ただ、スナップ風に人物が映り込んでいる、すなわち、パリの日常を撮影した写真も多く、それらは、とても魅力的である。 同じ時期の日本の写真は、基本的に白黒の写真のはずだが、この写真集はカラーで撮影されている。それが、作品をリアルに見せているような気がする。
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相変わらず寒いです。 午前中は嫁さんのお気に入りの本屋「artos Book Store」に行ってきました。 私は初めて行ったのですが、、、 売れ筋系の本は全く置いてなく、趣味的な書籍(本という感じじゃないんですよね… )ばかりが置いてあり驚きました。 魅力的な書籍ばかりで...
相変わらず寒いです。 午前中は嫁さんのお気に入りの本屋「artos Book Store」に行ってきました。 私は初めて行ったのですが、、、 売れ筋系の本は全く置いてなく、趣味的な書籍(本という感じじゃないんですよね… )ばかりが置いてあり驚きました。 魅力的な書籍ばかりでしたが、特に目に付いたのは『木村伊兵衛のパリ』。 「木村伊兵衛」のカラー写真というだけで惹かれるモノがありますが、、、 14,000円では手が出ないですねぇ。 その他にも気になる書籍がいっぱいでした。
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戦前・戦後を通じて、日本近代写真史において最も有名なリアリズム写真家。 極めて自然なスナップ写真であり、見事に人々の日常を切り取っている。 ってよく言われるけど、本当にそう。 これは、すごい。とても柔らかい空気感で、全てが味になる。 ちなみに、どうしたらうまく写真が撮れるの...
戦前・戦後を通じて、日本近代写真史において最も有名なリアリズム写真家。 極めて自然なスナップ写真であり、見事に人々の日常を切り取っている。 ってよく言われるけど、本当にそう。 これは、すごい。とても柔らかい空気感で、全てが味になる。 ちなみに、どうしたらうまく写真が撮れるのか聞いたところ、『いつでもカメラを手から離さずにいる事が大事だ』と答えたとされる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何か木村伊兵衛の写真集をと考えて、これを図書館から借りた。 巻末のマーティン・バーによる一文『新しい発見』に、「本書は、木村伊兵衛がカラー写真の発展に果たした大きな貢献を長く記録しようとするもので、木村のカラー写真がこのように概観されるのは嬉しいことだ。 第二次世界大戦前から戦後にかけて、木村は報道写真家として多くの作品を残したことで知られるが、それ以上にモノクロームだけでなくカラーでも撮影したいと考えていた。」とあって、またしても、最初に読むものを間違えたことに気づいた。ともあれ、この写真集を見ていると、撮影者は赤が好きなんだなと思う。赤が入っていない写真も多いが、花、壁、ブラウス、スカート、チーズ、ネオン、標識、信号、ポスター・・・さまざまな色調の赤がそれぞれの写真の中で際立っている。霧のパリの写真が素敵だが、一番好きだったのは、サン・マルタン運河を撮したもの(p.181)。 ずいぶん前に「パリはすっかり綺麗になって、ちょっと寂しい」といった話を読んだことがあるが、この写真集のパリは1954年-1955年で、綺麗になる前の頃のもの。壊れかけた建物や散乱する紙くずなど、小奇麗なパリではないが、そこに映し出される人々の姿は活気に溢れている。
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今年の夏の旅行は1950年代のパリへ。木村伊兵衛によるパリ!しかもカラー!だけどモノクロの東京の写真と同じように、切り取られているのは街の人々の日常の一瞬です。当時挑戦であったカラー写真であることで、色に「匂い」とか「時間」とかを感じます。時代の空気、とか街の空気とかも色に定着さ...
今年の夏の旅行は1950年代のパリへ。木村伊兵衛によるパリ!しかもカラー!だけどモノクロの東京の写真と同じように、切り取られているのは街の人々の日常の一瞬です。当時挑戦であったカラー写真であることで、色に「匂い」とか「時間」とかを感じます。時代の空気、とか街の空気とかも色に定着されているよう。だからこの写真集はリアルなタイムトリップなのかも。
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先日、日曜美術館で特集してたので読んでみた。 日本のカラー写真黎明期の1954年、まだ日本から自由に海外旅行へ行けなかった時代、フジフィルムの試作品50本(ASA10ですと!)を携えて出かけた撮影旅行の作品集。戦後約10年というのにパリの街、人々のなんとカラフルでおシャレなことよ...
先日、日曜美術館で特集してたので読んでみた。 日本のカラー写真黎明期の1954年、まだ日本から自由に海外旅行へ行けなかった時代、フジフィルムの試作品50本(ASA10ですと!)を携えて出かけた撮影旅行の作品集。戦後約10年というのにパリの街、人々のなんとカラフルでおシャレなことよ。表紙にもなっているコンコルド広場夕景の写真の美しさ。当時のパリの色か、フィルムの特性か、否、それを切り取ったカメラマンの感性か。
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なんで、こんなシーンに出会えて、それを切る撮ることができるのかを感じたい方におすすめです。 劇的でない日常がこんなにも素敵に見えるとは。 ASA10のカラーフィルム。まだ、実験段階のフィルムだったとのことですが、美しいです。 ※ASA10(記憶違いかもしれませんが)
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1954-55年のパリの風景。カラー写真。観光名所じゃなくて日常のパリ。彩度の低い、なんとも言えない古びた感じの色合い。
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パリを撮影したカメラマンは数多くいて、その時代に生まれていなくてもどこかで見た風景のように思えます。 ノスタルジックでアンニュイなスティールは、あの時代がモノクロではなくカラーで撮影されているからでしょうか^^
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エルメスのギャラリーの壁にどかんと張られたピンク色の空の写真。黄色いコートを羽織った女の人の後ろにすくっと立つエッフェル塔。家でまじまじ見るのもいいけど、やっぱりでっかい所で豪快に見るのはいいなァ。
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