1,800円以上の注文で送料無料

環境 の商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2010/05/06

 第三章「在地社会における資源をめぐる安全管理」(菅真)に関心を持って購入。菅さんの「在地リスク回避論」は、文化人類学的なアプローチから考察された菅さんオリジナルの論だが、今日的な「持続可能な社会」を考える上で示唆的な論文だ。ここでのリスク回避の主体は、「在地」というだけに限定さ...

 第三章「在地社会における資源をめぐる安全管理」(菅真)に関心を持って購入。菅さんの「在地リスク回避論」は、文化人類学的なアプローチから考察された菅さんオリジナルの論だが、今日的な「持続可能な社会」を考える上で示唆的な論文だ。ここでのリスク回避の主体は、「在地」というだけに限定されているものの、今日的な持続可能な社会を考えるためには、このリスク回避論をいかに「開かれた共同体」として「在地」を検討できるかではないだろうか。  何人かの著者が予防原則について述べている。実は今日この予防という概念をどのように捉えるかが重要なキーワードになると思うが、出版が2005年ということもあってか、同書での検討は十分ではない。ただ、フランス社会学のEwaldは、リスク社会における社会統制原理として「予防原則」の重要性を1998年に提起している。1998年といえば、ベックの「危険社会」と同じ時期だ。

Posted byブクログ