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オタクはすでに死んでいる の商品レビュー

3.5

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    15

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2014/07/18

岡田氏によるオタク第一世代は、ハードボイルドである。第三世代をニワカと片付けずに、社会学的に定義しようとしている。この文脈で言うと、大学もすでに死んでいることになる。

Posted byブクログ

2014/07/11

オタクという抽象度の高い定義のくくりはできなくなってしまったようだ。 オタクは我々の文化にとけこんでしまった。

Posted byブクログ

2014/06/03

著者の幾つかの本で書かれているが、「オタク=萌え」になってから、オタクは死んだ。 本来なら子供っぽい趣味を選び、それに関して精神力と知性を以て探求するのがオタク。 SFマニアが起こした行動と辿った道を例に、いとも具体的に説明を展開。 相互理解という幻想を失って、滅んだオタク。 萌...

著者の幾つかの本で書かれているが、「オタク=萌え」になってから、オタクは死んだ。 本来なら子供っぽい趣味を選び、それに関して精神力と知性を以て探求するのがオタク。 SFマニアが起こした行動と辿った道を例に、いとも具体的に説明を展開。 相互理解という幻想を失って、滅んだオタク。 萌えコンテンツ商業システムと化したカテゴリーに対し、オタキング廃業を宣言し決別。 確固たる価値観を失い、消費を詠ずることに優位性を誇る現代人への警鐘でもあろう。

Posted byブクログ

2013/09/07

本書は「オタキング」の異名を持つ岡田斗司夫氏の『転向宣言』と読めるものです。『小さな違和感』から始まった「オタク」に対する疑問。そこから思索の幅を広め、ついには日本社会の病理にいたる。壮大な新書です。 僕も人々から『オタク』と呼ばれる人種の一人でありますが、本書はアニメ製作会社...

本書は「オタキング」の異名を持つ岡田斗司夫氏の『転向宣言』と読めるものです。『小さな違和感』から始まった「オタク」に対する疑問。そこから思索の幅を広め、ついには日本社会の病理にいたる。壮大な新書です。 僕も人々から『オタク』と呼ばれる人種の一人でありますが、本書はアニメ製作会社『ガイナックス』の元社長を務め、東京大学で『オタク学講座』を開講してオタクの地位向上に東奔西走してきた「オタキング」の異名を持つ岡田氏が自ら『オタクはすでに死んでいる』という本を上梓するということは音楽で言うとジョン・レノンが『神』という曲で 「僕はビートルズを信じない」 と歌い、ファン達から喧々囂々たる批判を浴びたという話と似通うようなものがあるのではなかろうか?そんなことを考えながら本書を読みました。 岡田氏の本を読もうと思ったきっかけは、氏の話を最近聞き始めたからで、それがまた非常に面白いからで、じゃあ著作のほうも本格的に読んでみようかなと思ったからでした。岡田氏がこう思うようになったきっかけはあるテレビ番組で「オタク」と呼ばれる人たちに対峙したときに感じたある『違和感』でした。ある声優が好きだという人間に 「じゃあ自分でイベント開いてその声優を呼んでみたら?6万円もあればできるよ」 といってみると思考停止したり、『真剣十代しゃべり場』(僕がもっとも嫌いな番組の一つ)に岡田氏が出演したときに 「僕はオタクだ、美少女アニメが好きなんだ、みんな、そんな俺のことを認めてくれ」 という主張に岡田氏を含めた出演者全員が全くかみ合わないことからでした。 ここで岡田氏は「おたく」と呼ばれるものを世代別に分別します。岡田氏が第1世代だとすると、僕は第2世代と3世代の中間に属するのかもしれません。さらに僕は『萌え』という感覚があまり良くわかっていないのかも知れません。四六時中『萌え』を探しているわけでもありませんし、ここまで岡田氏が考察するのは自身がそれこそ『一身を賭して』自らの心血を注ぎ込んだSF業界の凋落と同じようなことがオタクの世界にも起こっていると説きます。 ただ、オタクは死んでもオタク趣味は残り、そういった人たちを対象とするコンテンツはこれからも生み出され続けていくのでしょう。僕自身もこの問題に関してはグレーゾーンが多い立場ですので、こういう問題に関しては興味を持った人間がそれぞれ思考を重ね、自らのたち位置を見定める。それが一番『ベター』な考えではないかとそんなことを考えるのです。

Posted byブクログ

2013/09/01

読書レポート:オタクはすでに死んでいる | デジたろうとピアノ http://digitaropiano.luna.ddns.vc/digitaropiano/?p=3521

Posted byブクログ

2013/05/25

面白い!文化論にも関わらず説明する表現があまりに体にすっと入ってくるので読むのが止まらず引きこまれました。特にオタク世代移り変わりを貴族主義→エリート主義→自分の気持ち中心主義という表現でまとめたのが秀逸。オタクというか、文化論って面白いなと強烈に感じた一冊でした。

Posted byブクログ

2013/05/25

おたくといえば、萌えという昨今の世間のイメージもしょうもないが、当のおたく側自身までもが自分の好きな方向性だけを正として、視野と懐が狭くなっている。 タイトルから物議をかもしたそうだが、岡田氏の立場からは自分たちの世代の古き良き「おたく」はいなくなってしまったということだろう。

Posted byブクログ

2013/04/26

文中で言う「第三世代」のキーワードは「萌え」でなく「ネット」だろうし、日本経済の閉塞感もおたくの人格形成に大きく作用しているだろう。 その辺りにあまり触れられていないのが残念だが、結論部分はある程度得心がいった。 先達のおたく哲学も多少理解が進んだ。

Posted byブクログ

2013/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史的に見たおたくとオタク。 単一的な価値観が全面化している社会に拮抗するものとして、「貴族」として、それ以前の「SFファン」とも対立する存在として、最初のおたくは自立した。 おたくは自身を屹立した存在として自覚し、存在するために行動した。 裾野が広がったあと、「エリート」としての第二世代がやってききた。 そして、マジョリティになったことで、「おたく」は死んだ。 「萌え」が、「気持ち悪い感じの俺かっこいい」ということははじめて知ったよ。 あと、講演を編集したもののようですが、編集がすばらしい。 岡田斗司夫さんはやはりすごい人だと思う。

Posted byブクログ

2013/02/09

オタクの誕生から現在に至るまでの変遷を論じた本。 昭和から平成まで社会全体に対する文化論にまで発展しています。 相手の考えを認知し、文化を広めるためにはそんなに好きではない作品も勉強するなどの第一世代の基本姿勢に共感します。 若者へのエールで締めくくられている点も良かったです。

Posted byブクログ