魂の殺人 の商品レビュー
かなり読むのに時間を要した。虐待の連鎖を社会問題の根底と捉えた内容。題材は戦前~戦後のドイツを扱っているが、日本の社会にも十分当てはまる内容と思う。その時嫌だと思った感情を封殺し、そうして耐えた先にある境地へたどり着くことこそ愛、というのは特に禅のような禁欲的な思想と親和性が高く...
かなり読むのに時間を要した。虐待の連鎖を社会問題の根底と捉えた内容。題材は戦前~戦後のドイツを扱っているが、日本の社会にも十分当てはまる内容と思う。その時嫌だと思った感情を封殺し、そうして耐えた先にある境地へたどり着くことこそ愛、というのは特に禅のような禁欲的な思想と親和性が高く、しばしばそれらを履き違えた形でミックスしたものとなりがちだとも考える。人に意図しない加害をしているというのは自身の体験からも身を以て感じるところであるし、自分はこうならないようにというそのポイント自体がずれている感覚というのもよく分かる。何はともかく、傷つけられた自身の自覚からいろいろな見方が拓けていくというのは確かではあるのだろう。
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魂の殺人 Aミラー 新曜社 昔から言われていることだが 教育という洗脳暴力は余剰生産物の到来 つまり有史以来起こっている解決されない問題である いやむしろ時代とともに複雑化して見えにくくなているが その実中身はより深刻化した 搾取し合う愚かさに侵されているようだ 押し並べ...
魂の殺人 Aミラー 新曜社 昔から言われていることだが 教育という洗脳暴力は余剰生産物の到来 つまり有史以来起こっている解決されない問題である いやむしろ時代とともに複雑化して見えにくくなているが その実中身はより深刻化した 搾取し合う愚かさに侵されているようだ 押し並べて統一された秩序から暴力を排除し 民衆の一人一人が解放されるためには お手盛りの押し付けがましい法律を盾にしている警察や 軍隊を操る官僚の支配権を国民や住民の個々によって 放棄しなければならないのだろう さらにはしつけとか教育という場によって 搾取支配の社会において価値感化された 道徳や倫理観でお互いを押しつぶす暴力を 蔓延させてきたのも依存心が生み出した 不安恐怖から逃げる自縛の墜落である 一神教における神の支配を司る「法律」を卒業して 個々の体験が見出す倫理観を持ち寄り 意識による切磋琢磨の環境を作らない限り 解決へ向かうことはないのだろう
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幼少期の追体験の必要を感じて、それをやっている最中にアリス・ミラーを知るという偶然。 だが、ここに書かれていることを独りで肯い、実践するのには、相応の危険が伴う。 相対から離れたように感じていた心が否定の肯定、肯定の否定を能動的に追体験し、それらが交錯してゆく中で、時間と可能性の...
幼少期の追体験の必要を感じて、それをやっている最中にアリス・ミラーを知るという偶然。 だが、ここに書かれていることを独りで肯い、実践するのには、相応の危険が伴う。 相対から離れたように感じていた心が否定の肯定、肯定の否定を能動的に追体験し、それらが交錯してゆく中で、時間と可能性の損失を容認しつつ本来性を取り戻すことのは、決して心地よいものでは無い。独りでできるのか、今以て不安である。 怯えは身体的だ。そして暴力と辱め、そして衣食住を回収されてしまうことの示唆、生理現象の否定、それらは対象の恐怖を容易に引き出す。自由意志は剥奪され、代わりに何らかを摺り込まれていることにさえ、気づくことができない。 かといって、意識して経験していないことは他者にも投げかけることができない。
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両親など身近な大人による身体的・精神的虐待を「魂の殺人」であると言う。児童福祉に携わっていない人もこの本をぜひ読んで下さい。子どもはオモチャではない!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ヒトラーの幼年期。分かりやすい。 支配、虐待の連鎖。 世代を超えて、対象を変えて、連鎖する。 成人してからの言動に「本人のトラウマ」、「本人の幼少の体験」が、いかに反映されているか。自由になった分だけ、自分のトラウマをリアルに再現している。 豊かな人間性が表現されるか、幼少時の苦しいトラウマを再生するか?・・選択。
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友人にすすめられて図書館で借りた。 タイトルのせいか、書庫の奥の奥の方から、司書さんが探してきてくれた。まさに、闇から現れた本。 ダブルバインド(二重のしばり)のスタートはここらへんから。 つまり、子を親の思い通りに「支配する」功罪について書かれた本。「教育」という名の...
友人にすすめられて図書館で借りた。 タイトルのせいか、書庫の奥の奥の方から、司書さんが探してきてくれた。まさに、闇から現れた本。 ダブルバインド(二重のしばり)のスタートはここらへんから。 つまり、子を親の思い通りに「支配する」功罪について書かれた本。「教育」という名のもと、計画的、周到に行われる場合もある。また無意識に、やっちまってる場合もある。 家庭内ファシズム。 恐ろしくて、震えながら手繰った。
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「才能ある子のドラマ」のアリス・ミラーはどこか冷たい、と言っていた人がいたけど、確かに、この「魂の殺人」と読み比べてみると、「ドラマ」のアリスは、まだちょっと傍観者的だったかもと思う。 この本では、「闇教育」に対する怒りが繰り返し、具体例をもって書かれてて、ちょっとしつこいくら...
「才能ある子のドラマ」のアリス・ミラーはどこか冷たい、と言っていた人がいたけど、確かに、この「魂の殺人」と読み比べてみると、「ドラマ」のアリスは、まだちょっと傍観者的だったかもと思う。 この本では、「闇教育」に対する怒りが繰り返し、具体例をもって書かれてて、ちょっとしつこいくらい。 最初の章の「闇教育」からの抜粋部分は、あまりにかぶってるし、ちゃんと読んでるとつらくなってしまうので、かなり読み飛ばしました。 小さい時からの育てられ方って大事なんだよね~。 それも、親が無意識にやってることで、悪い影響を与えてしまうことがたくさんある。 身をもって実感してます。 書いてることは、自分の心の移り変わりと照らし合わせて本当だと思うし、大事なことが書いてる本だと思います。
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私にとってこの本は心理学の本ではありません。 私がこの本から学んだのは、 人を攻撃することと 被害を訴えることは別のことだ、ということでした。 後者は決して前者には結びつかない。 一番恐ろしいのは、両者の混同なのです。 被害を訴えた人を指差して 「あいつは俺たちを攻撃しよう...
私にとってこの本は心理学の本ではありません。 私がこの本から学んだのは、 人を攻撃することと 被害を訴えることは別のことだ、ということでした。 後者は決して前者には結びつかない。 一番恐ろしいのは、両者の混同なのです。 被害を訴えた人を指差して 「あいつは俺たちを攻撃しようとしている」 といって、力の強い側が力の弱い側を強権をふるってつぶしつづけると、 いつのまにかその言葉に自分自身がつぶされてしまう。 「なきごと」や「うらみつらみ」を封じてゆけば、 自分自身がその言葉につぶされてしまう。 だから、どれだけ世間から後ろ指をさされても、 「俺はこれがいやだった」ということははっきり言ってもいい、という姿勢なのです。
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古いし鵜呑みにできないけど根本の部分は変わらず通用すると思う。 押さえておきたい古典。訳が気に入らない。
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