剣の輪舞 の商品レビュー
増補部分に釣られて改めて購入。増補部分はほんの少しなので、買うまでもないと言えばない様な気がしなくもないんだけれど…!
Posted by
主人公である、美青年二人の関係がよい。無学文盲ながら、物事の本質を見極める鋭い眼と回転の速い頭脳を持ち、はや老成した感のある美貌の剣客リチャード・セント・ヴァイヤーと、高貴な生まれのようでありながら(後にその出自が明らかになる)、自滅的で、心の不安定さを傲岸不遜な態度で覆い隠して...
主人公である、美青年二人の関係がよい。無学文盲ながら、物事の本質を見極める鋭い眼と回転の速い頭脳を持ち、はや老成した感のある美貌の剣客リチャード・セント・ヴァイヤーと、高貴な生まれのようでありながら(後にその出自が明らかになる)、自滅的で、心の不安定さを傲岸不遜な態度で覆い隠している(リチャードにはお見通しだが)学生アレクと。二人の生活を支えているのは剣客としてのリチャードの収入であり、一方のアレクは、生活者としては役立たず。しかも、喧嘩をふっかけるしか能のなさそうな彼を、トラブルから守っているのもリチャードであり、アレクの気まぐれに振り回されて、お気の毒、といった感すらあるが、当のリチャードは、全く意に介していないよう。では、アレクにとってのリチャードの存在は・・・というところが、物語後半のアレクの行動や、同時収録の短篇「公爵の死」ではっきりしてきて、しみじみさせられる。カシュナーは、ジョージ・R・R・マーティンのホームページで、“A Dance With Dragons”が上梓されるまで、こんな作家、あんな作家の作品でも読んでいてね、と名前をあげられていたうちの一人。 ――Swordspoint
Posted by
本編は昔読んだので、短編3つのために買ったようなもの。「公爵の死」が儚く、謎めいていて、切ない。『吟遊詩人トーマス』の最後に少し似てるような。昔の訳では「剣士」だったところが、今回はすべて「剣客」に変わっているのに気が付いた。剣客…己の腕が頼みの無頼の輩というイメージには合ってい...
本編は昔読んだので、短編3つのために買ったようなもの。「公爵の死」が儚く、謎めいていて、切ない。『吟遊詩人トーマス』の最後に少し似てるような。昔の訳では「剣士」だったところが、今回はすべて「剣客」に変わっているのに気が付いた。剣客…己の腕が頼みの無頼の輩というイメージには合っているけど、口からすっと出てこない言葉という気がしてちょっと違和感も。
Posted by
- 1
- 2