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ヨーロッパ統合史 の商品レビュー

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2012/04/08

共通通貨ユーロやECJ判決等に象徴されるように、国際的なアクターとしての影響力を増大させてきたEU・ヨーロッパ。本書はヨーロッパ統合の過程を豊富な海外文献を駆使して描き出し、各国の思惑と行動から紡がれた道程を通史的に検討する。 通読すればヨーロッパ統合が決して単線的なものではな...

共通通貨ユーロやECJ判決等に象徴されるように、国際的なアクターとしての影響力を増大させてきたEU・ヨーロッパ。本書はヨーロッパ統合の過程を豊富な海外文献を駆使して描き出し、各国の思惑と行動から紡がれた道程を通史的に検討する。 通読すればヨーロッパ統合が決して単線的なものではなく、各国の利害をすり合わせながら、紆余曲折の果てに進められた「未完の産物」であることが理解できるはずだ。統合のコンテクストは時代と共に変容し、その都度異なるかたちで統合が進められてきたのだ。 「統合史」として、ヨーロッパにおける政治・経済、軍事・安全保障、社会規範の変遷がバランスよくまとめられた良書。 個人的には本書に加えて 原典資料を集めた兄弟本『原典 ヨーロッパ統合史』(2008) 統合の多面性に焦点をあてた『複数のヨーロッパ』(2011) もオススメ

Posted byブクログ