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ストーンヘンジ 天文学と考古学 の商品レビュー

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2009/10/04

 高2の時に、好きな国語の先生に紹介された本。言葉や時間や恋愛や自然や芸術などの事象と、「沈黙」の関係について、論じた哲学(?)書。  僕には難解すぎて、一度はあきらめたが、その半年後に再チャレンジして、意味不明な部分も我慢して読み切った。とても詩的で、かつキリスト教等の西欧文化...

 高2の時に、好きな国語の先生に紹介された本。言葉や時間や恋愛や自然や芸術などの事象と、「沈黙」の関係について、論じた哲学(?)書。  僕には難解すぎて、一度はあきらめたが、その半年後に再チャレンジして、意味不明な部分も我慢して読み切った。とても詩的で、かつキリスト教等の西欧文化の影響も強く受けているのでかなり戸惑ったが、部分部分のきれいな文章を読めるだけで満足できた。よくわからなくても一冊の本を読み切る、ということが大事ということが分かった。  この本の僕なりの解釈では、猥雑な言葉や騒音が途切れたときに発生する、「間」としての単なる沈黙ではなく、言葉と同等、あるいはそれ以上の意味を有する沈黙の大切さを説いている気がした。沈黙それ自体が、人の会話や感情に強く影響しているということを説いているのではないか、と思う。    この本を読んでから、沈黙の濃度で人との関係は変わってくるのかなぁ、と感じるようになった。 言葉があることは前提である。言葉が足りなければ人が理解し合えないことも事実だ。しかしやはり、親しい人とは、言葉が少なくて沈黙している時間が長くても、安心できるような気がするし、お互いのお互いに対する感性も、より鋭くなるのではないだろうか? 「もし言葉に沈黙の背景がなければ、言葉は深さを失ってしまうであろう。」 「愛のなかには言葉よりも多くの沈黙がある。『黙って! あなたの言葉が聞こえるように』」(ピカート)  

Posted byブクログ