日本幻想小説傑作集(2) の商品レビュー
・こっちに皆川博子、中井英夫、川端が収録されるのか ・夢野久作「死後の恋」、まさか男装の麗人オチとは…。血まみれの臓物の海で輝く宝石…悲劇の女性…ロマノフ王朝…しかして、それも虚と実入り乱れる幻想だったのか…?? ・狂人を書かせたら必ず一定量以上の熱量を放ってくるから夢Qは凄い
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2分冊アンソロジーの2巻目。怪談やホラー、SFや奇妙な味的な作品が並んだ1と比べ―タイトル通り―幻想的な味わいの濃い作品が並ぶ。日影丈吉「猫の泉」、半村良「ボール箱」、そして再読になった皆川博子「丘の上の宴会」がお気に入り。
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阿刀田高編纂、白水uブックスから出ている幻想小説傑作集シリーズの日本版Ⅱ。残念ながらⅠは未入手。 幻想小説という立ち位置は、面白い。サイエンスフィクションとも違う、もっとふわりとした括りの中で成り立つジャンルかと思う。 その中で個々に十二分に魅力を撒き散らしたアンソロジーであった...
阿刀田高編纂、白水uブックスから出ている幻想小説傑作集シリーズの日本版Ⅱ。残念ながらⅠは未入手。 幻想小説という立ち位置は、面白い。サイエンスフィクションとも違う、もっとふわりとした括りの中で成り立つジャンルかと思う。 その中で個々に十二分に魅力を撒き散らしたアンソロジーであった。「傑作集」成程。 新たに知り得た作家も多い。二度も三度も美味しい思いを出来る。 この一冊の他にフランス版も入手済であるが、日本語に於ける表現が好いものが多々あったことから、やはりⅠを手に入れたい思いで一杯。 石田淳「裸婦変相」など、流れるような日本語が心地好い。 野田秀樹「人類は進歩という巨大な子供に靴をはかせた」は、一見皮肉っぽい言葉遊びを交えていて、笑わされた。 良き一冊。
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短編幻想小説アンソロジー全2巻の二。 本体から切り離して単発で読んでも抜群に面白い 中井英夫「薔薇の獄~もしくは鳥の匂いのする少年」が最高。 昔、一度読んだときの記憶がぼんやり残っていた 皆川博子「丘の上の宴会」は、やっぱり怖かった、 オレンジ鈴蘭ジュース……。
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半村良の作品はセリフにユーモアがあって面白い。漱石、川端は既読の作品だったけれど改めて読んでも素晴らしい。漱石は最後の一文だけでそのバランス感覚に驚愕する。川端の『雪』は掌の小説の中でも一、二を争う程好きな作品。日本人が夢見る日本の美が凝縮された作品。夢野久作は爆笑した。
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半村良「ボール箱」はなんだかかわいい。 夢野久作の「死後の恋」は切ないし、中井英夫「薔薇の獄」はなんとも幻想でありました 阿刀田高「あやかしの樹」が一番こわかったなあ
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作家の生み出す多彩な幻想は、時間を飛翔し、日常の現実にひそむ虚無の深淵を照らし、存在の不安と恐怖を形象する。半村良、夏目漱石、星新一、日影丈吉、夢野久作、石川淳、加納一朗、中井英夫、野田秀樹、太宰治、野坂昭如、皆川博子、生島治郎、阿刀田高、川端康成の傑作を編んだ短篇集。
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