1,800円以上の注文で送料無料

夢の丘 の商品レビュー

3.4

5件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/06/05

元々、朝松健の作品を読み、朝松さんに興味を持ち、アーサー・マッケンを知ったので、恐怖・SF・ファンタジーの作家と思っていたので、この小説に関しては思っていたのとは、大分違っていた。 エンターテイメントしての小説から所謂、文学と呼ばれる小説の違いは明確で有る。 この小説は、今の僕の...

元々、朝松健の作品を読み、朝松さんに興味を持ち、アーサー・マッケンを知ったので、恐怖・SF・ファンタジーの作家と思っていたので、この小説に関しては思っていたのとは、大分違っていた。 エンターテイメントしての小説から所謂、文学と呼ばれる小説の違いは明確で有る。 この小説は、今の僕の読みたい小説では無かった。 きっと、十代の時に出会っていたら衝撃的な作品だったと思う。それ程に、悲しく辛い作品だった。

Posted byブクログ

2022/03/13

幻想文学というのを初めて読んだかもしれない。 段々と会話部分がなくなってきて、文字ビッシリになってきて読むのがだいぶ遅くなった…。 後半も終盤に差し掛かるとコレってこうなるんだよねって予想しながら読んでいると、最後にスッとやっぱり!て感じで終わった。

Posted byブクログ

2021/12/27

文学を志した一人の青年が、ケルトの妖精を幻視した田舎での前半生を描くところから、魔女とサバトが繰り広げられるロンドンへと場面を移した後半。青年の幻視と現実と回想の描写が入り交じり、ただのキリスト教的教養小説とは違う、土着の香りがする見事な幻想小説でした。 シチュエーションが似て...

文学を志した一人の青年が、ケルトの妖精を幻視した田舎での前半生を描くところから、魔女とサバトが繰り広げられるロンドンへと場面を移した後半。青年の幻視と現実と回想の描写が入り交じり、ただのキリスト教的教養小説とは違う、土着の香りがする見事な幻想小説でした。 シチュエーションが似てるとか設定が似てるとかそういう表面的な事ではなく、読んでる最中ずっと、この作品の通底する思想部分に佐藤春夫の「田園の憂鬱」が感じられて、いろいろ思い返していたんですが上手く「何が共通すると感じられるのか」が言語化できない…。

Posted byブクログ

2013/04/13

コズミックホラーの先駆とされるG∴D∴の売れない作家ことマッケンの恐らく日本では一番有名な小説です。 幻想的な熱狂によって迎えられる”青年の救いのない悲惨な物語”・・・と言えなくもないのですが、デカダン小説じゃない?と言われると、それまでな気がしてしまうかもです><

Posted byブクログ

2009/10/04

裏英国教養小説。その行き着く先は脳髄の奥の真紅の光。 自然豊かなウェールズの片田舎に自らの想像力を羽ばたかせ、都会においてその光を顕現させようと懊悩し、果たせず沈殿していく。世紀の変わり目に取り残されたマッケン。最後の脳髄に映る赤い光がウェールズの山に沈む赤い夕焼けにリンクする。...

裏英国教養小説。その行き着く先は脳髄の奥の真紅の光。 自然豊かなウェールズの片田舎に自らの想像力を羽ばたかせ、都会においてその光を顕現させようと懊悩し、果たせず沈殿していく。世紀の変わり目に取り残されたマッケン。最後の脳髄に映る赤い光がウェールズの山に沈む赤い夕焼けにリンクする。

Posted byブクログ