石田衣良の白黒つけます!! の商品レビュー
18年前なので古く時代とのズレはありましたが面白かった 良かったフレーズのメモ ◯携帯…どんな道具でも同じだけれど良いことかあれは同じ量の悪いことがある ◯恋をするなら気を楽に持ち振る舞うこと。恋愛にルールなし。恋した人に恋人がいても付き合って1.5年位で倦怠期がやってきているも...
18年前なので古く時代とのズレはありましたが面白かった 良かったフレーズのメモ ◯携帯…どんな道具でも同じだけれど良いことかあれは同じ量の悪いことがある ◯恋をするなら気を楽に持ち振る舞うこと。恋愛にルールなし。恋した人に恋人がいても付き合って1.5年位で倦怠期がやってきているものなので(少なくとも男の方はそう)諦めずそこを狙う。 ただしいこと、人に自慢できるようなことばかりしている人生はおもしろくない。人生は傷ついたり危険を冒してなんぼ。恋愛はモラルばかり優先されると実際の経験が貧しいものになる。誰からも祝福されなきゃいけないなんて思い込み。もともと恋愛や性の力はぼくたちの社会のお約束などをはるかに超えた激しさや純度を持つものなのだ。 守るより攻めるほうが有利。恋愛には上下の波も気持ちのすれ違いも倦怠期も必ずある。 ◯今の子どもたちもまんざら捨てたものじゃない。大人が考える以上に工夫もするしたくましい。きっと明るい未来を作れる、大人が諦めてはいけません。親が子の将来を見通せてしまう時代なんてろくなものじゃない。まだ勝負は決まっていない。社会は全体として良くなり続けてきた。不安を原動力に社会を前進させてきたのです。考えられる限り将来への向上心は失われていないしよりよい生活を送れる。 ◯人間の程度は年齢にはあまり関係ない。 ◯ぼくたちは正しいから生きているのでなく、生きていることのなかから何とか正しさを作りだしていく ◯不況続きで日本人の性的な欲望もダウンサイジング。不景気で時代が保守化して恋愛もセックスも生きることに不必要と切り捨てられる。心をもっといきいきと動かすためにも諦めずにチャレンジしよう。面倒なことを全てやめてしまったら生きることはどれほど退屈なものになるか。 セックスレスによって女性は不安になりアイデンティティや自尊心が揺らぐ。そこに加齢の恐怖が重なる。そのうえ世界のあらゆるメディアでは性的な刺激とイメージが無制限にばらまかれているのだ。性的ファンタジーを口にするのははしたないと拒絶反応し思い込んでいる人は、自分がどれほど他者を傷つけているかに鈍感なものだ。 ◯まったく『理想を持った善意の人』ほど面倒なものはない。 ◯ぼくたちな世界のすべてが見えていると勝手に思い込み生きている。けれど実際に見えているのは男も女も世界の半分に過ぎない。世界は一つではなく性によってふたつに分かれている。女性は誰でも、男にとって窓であると。男たちは生きて呼吸をする透明な的に向かい、自分には決して見えない世界の残り半分を恐る恐る覗き込むことになる。そこに広がるのはよくにているけど深いところで決定的に異なった世界なのだ。女性のことは全くわからないけどその人が魅力的なら一緒に生きられる。大切なのは理解することではなく、心を寄り添わせて一緒に生きることなのだ。 ぼくたちは異性のことがわかるから好きになるのではない。単純に魅力的だから惹きつけられてしまうだけなのだ。異性と付き合うということは生涯を共に過ごしても決してわからない謎と向き合い続けること。どう考えても男性はより劣った性である。 この世界に女性がいてくれる、それはがさつで鈍感な男たちにとって究極の救いである。多くの男達は口には出さないけれど密かに女性に憧れている。女性がいなければ生きる目的の大半は失われてしまう。 女性の皆さん、その知恵と優しさと忍耐でロバみたいに頑固に「自分のほうが賢い、強い」と自惚れた男たちを導いて下さい。穏やかで争いのない世界の残り半分を澄んだ心の窓を通して男たちに見せてください ◯現実問題みんなが平等はありえない。性格も体力も住んでる地域も好みも違う、経済的な違いばかり格差と言われるのは不思議だ。 普通に会社員していて生活が苦しいなんてみんなやる気がなくなるもの。 たしかに日本に生まれれば餓死しないし臓器を売ることもないけど、かつては8割が中流だった人の間で相対的な格差が開いているのは事実。みんなの心の荒れが止まらないたろう。心くらいは豊かにいこう。 ◯不景気は人を狭量で他人に厳しく、保守的でケチな人間にする。 ◯白黒の容易につけられない灰色の世界に生きていても、心の中の白黒を決めるのは一人一人に任された仕事なのです。明るい灰色くらいの穏やかな気持で今日を生き延びていきましょう
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※このレビューにはネタバレを含みます
社会に出て、しみじみ思う。学はいるが、歴はいらない 語尾にくせにがつくと、人としての器の小ささが滲み出るようで嫌です 元気のない男たちよ。自信を持とう 不景気は人を狭量で、他人に厳しく、保守的で、しかもケチな人間にする。僕はこの15年ほどの社会の流れを見ていて痛感したのはその店だった。本当に不景気って嫌だなぁ 白黒の容易につけられない灰色の世界に生きていても、きっと目の前が明るくなる日は来るはずです。何せ心の中の白黒を決めるのは、一人ひとりに任された仕事なのです
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企画として面白かった。チョット話題が似たようなものもあり、読むのに苦痛感じがあった。新聞では、楽しめただろうと思った。
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政治から恋愛まで。投票数が世相を反映していると思う。 そして世論プラス希望的観測、期待をこめて上手くまとめている印象。 巻末の統計にあるのがよかった。
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新聞の家庭欄に連載された 読者への質問と答え。 けっこう社会問題とされているセックスレスとかは 反応がよかったらしい。
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「男女間の友情は存在する?」 「格差社会に賛成?反対?」 等など、硬軟おりまぜた読者アンケートを行い、 衣良サマがそれに判定を下すというもの。 うーん、読みやすいし面白いけど、イマイチかな。 作者のコメントが温かすぎるからかしら。 せっかく新聞の紙面を使ってた(...
「男女間の友情は存在する?」 「格差社会に賛成?反対?」 等など、硬軟おりまぜた読者アンケートを行い、 衣良サマがそれに判定を下すというもの。 うーん、読みやすいし面白いけど、イマイチかな。 作者のコメントが温かすぎるからかしら。 せっかく新聞の紙面を使ってた(らしい)ので、 もう一ひねりで面白い企画になったかも。 読者のメールにはところどころ光る内容あり。 というわけで星3つ。
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実は筆者である石田衣良氏を知ったのはほんの数年前。 しかも衣良の読み方がわからず・・・ 続きはJUVE-se(http://juve-bianconero.cx/book-review-006/)で
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2011/12/13読了 色んな訊きたいことがあって、yesと思えたりnoと答えたかったり。多くの人が恋や政治や生き方や社会に対して、こうでありたい、こうであってほしいという思いやヴィジョンを持っていたことが嬉しいと思った。 日本人は口には出さないからね。出すとしてもうわべっつ...
2011/12/13読了 色んな訊きたいことがあって、yesと思えたりnoと答えたかったり。多くの人が恋や政治や生き方や社会に対して、こうでありたい、こうであってほしいという思いやヴィジョンを持っていたことが嬉しいと思った。 日本人は口には出さないからね。出すとしてもうわべっつらなことばかりなことが多いし。真実を知りたいと思っていたんだ。 私の意見の多くは、石田さんのものに近かったけれど、そうじゃないものもあったし、折衷案もありました。どっちもどっちとか、まあまあとかいう日本人特有の意見を出さないようにして、「私ならyes or noのコレだ!」を念頭に置きつつ本を読み進めていったから。 「OOだからXXでNo」という理由がはっきりした上での判定だったから、ほぼ全てに納得がいった。ただ漠然と流されるだけの意見や人間、果ては社会になんか嫌だから。 うん、いい本だった。巻末のグラフもよかった。 ただねぇ…やっぱり就職とその背景は、どうしようもないのかなあ
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新聞連載企画もの。 様々なテーマで読者からの意見を募り、白黒の決着をつけるというもの。 読者の意見もかなり真っ当。 恋愛感については、なかなか参考になりそうだし、中国問題などの微妙なものに対しても、世論の方向性がしっかりと出ている。
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石田衣良の小説はあまり肌に合わないけど、こういうのは好き。読むと、押し付けがましくなくて信頼したい大人だなぁと思わされます。新聞コラムだから分量が軽目で物足りないけど、その分石田衣良の言葉が濃縮されてて気持ち良かった。
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