新妻と誘拐犯 の商品レビュー
完全に閉じた二人だけの歪な世界
2005年に『若妻と誘拐犯―密室の43日間』(夏月燐:著)という作品が出版されているが、本作はこれにかなり近い設定である。失礼ながらパクリかと思った。フランス書院には、作家向けにプロットのテンプレートでもあるのだろうか。しかし、監禁日数の違いや夫の存在、騒音問題という近所迷惑、緊...
2005年に『若妻と誘拐犯―密室の43日間』(夏月燐:著)という作品が出版されているが、本作はこれにかなり近い設定である。失礼ながらパクリかと思った。フランス書院には、作家向けにプロットのテンプレートでもあるのだろうか。しかし、監禁日数の違いや夫の存在、騒音問題という近所迷惑、緊縛や媚薬使用の有無などで違いがある。ストーリーはないに等しい。ヒロインの若妻を誘拐してから最終日まで凌辱が延々と続く。いつでもどこでもいつまでも続く。ページのどこを開いてもそのシーンである。最後の最後でヒロインが決断をするくだりも似ている。しかしながら、圧倒的に描かれ続けるエッチシーンにあって、最後のシーンは圧巻の一言。ページもかなり割いてクライマックスを演出している。読んでいるこっちがどうにかなってしまいそうである。
DSK
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